グージ・ストリート駅

グージ・ストリート駅について

グージ・ストリート駅（Goodge Street tube station）はロンドンにある地下鉄駅の一つで、ノーザン線のトテナム・コート・ロード駅とウォーレン・ストリート駅の間に位置しています。この駅は、トテナム・コート・ロードに面しており、運賃区分はゾーン1に分類されています。

歴史的背景

この駅は1907年6月22日に「トテナム・コート・ロード駅」として開業しましたが、1908年にはトテナム・コート・ロード駅とセントラル線の間に通路が開設された際、現在の名称に変更されました。グージ・ストリート駅の改名も、この通路設置と同日に行われました。

グージ・ストリート駅は、エレベーターを使用して乗客を昇降させる珍しい駅の一例です。エスカレーターではなく、利便性を考えて設計されたエレベーターが現役で使用されています。また、乗客の流れを効率的に管理するために、乗り場へ向かう人々と出口へ向かう人々の動線を分ける設計が施されており、これも数少ない古い形式の駅で見られる特長です。ラッシュアワー時には、片方向に多くの乗客が集中することが多く、行き来の流れが一方通行的になるため、リフトも満員ながら逆方向は空いていることがよくあります。

第二次世界大戦時の役割

グージ・ストリート駅は、第二次世界大戦中、ロンドン深部防空壕の一つとしても利用されていました。この防空壕は1943年の後半から終戦まで、連合国遠征軍最高司令部（SHAEF）の使用下にありました。特に1944年6月6日、ノルマンディー上陸作戦の指令がここから送信されたという重要な歴史があります。

防空壕には、チェニーズ・ストリートとトテナム・コート・ロードにそれぞれ入口が設けられており、地下での通信施設としても使用されました。グージ・ストリート駅は他にも、オックスフォード・ストリートのセルフリッジ百貨店やグロスヴナー・スクエアにおける通信施設内部の一部として機能していました。ただし、アイゼンハワー将軍が直接ここから放送をしたわけではなく、サヴィック・ハウスで記者会見を行うことが決定されました。戦争後、この防空壕は宿泊施設としての機能を持ち、最大8000人の兵員を収容することが可能でした。

大衆文化への影響

グージ・ストリート駅は、1960年代の人気テレビドラマ『ドクター・フー』のエピソード「The Web of Fear」にも登場し、当時の防空壕の使用方法や出入口について言及がありました。また、シンガーソングライターであるドノヴァンのアルバム『Fairytale』に収録されている「Sunny Goodge Street」という曲にも、この駅が登場するなど、文化的な影響を与えています。さらに、ケミカル・ブラザーズの楽曲「Believe」のミュージックビデオも当駅で撮影され、多くの人々にとっても親しみ深い場所となっています。

隣接駅

• - トテナム・コート・ロード駅
• - ウォーレン・ストリート駅

このように、グージ・ストリート駅はロンドンの歴史の中で特異な位置を占めており、ただの交通の便だけでなく文化的な側面でも重要な役割を果たしています。

もう一度検索