ケイディディ

ケイディディ株式会社（KDD Corporation）

ケイディディ株式会社は、日本にかつて存在した通信事業会社で、国際電信電話株式会社と日本高速通信株式会社の合併によって1998年に設立されました。この企業は、第一種電気通信事業を主要業務とし、後にKDDIの前身企業の一つとなりました。

設立の経緯

ケイディディは、かつて郵政省の管轄下で特殊会社として運営されていた国際電信電話株式会社が1998年12月1日に日本高速通信と統合されることによって誕生しました。この合併後、国際電信電話の事業内容は継承され、国際通信と国内長距離電気通信を中心に展開されました。トヨタ自動車は日本高速通信の大株主であったため、ケイディディの経営にも参加しています。

設立にあたり、企業理念として「豊かなコミュニケーションで、人と社会を楽しくします。（Bringing People Together）」が掲げられ、企業スローガンには「KDD. It's For You」が使用されていました。1998年7月30日には、新たに電気通信事業法が適用され、総務大臣の許可を得て第一種電気通信事業者としての道を歩み始めました。

合併の推進

1997年11月、国際電信電話と日本高速通信は対等合併の合意を発表しました。合併の背後には、NTTの再編が影響を及ぼしており、他の通信事業者にとっては競争力を強化する必要性が喫緊の課題となっていました。これにより経営資源の統合が求められ、海外展開促進を目指すことが両社の合意に至りました。

合併契約は1998年7月29日に締結され、合併に伴って国際電信電話株式会社が存続会社として、新たにケイディディ株式会社としての法人名が誕生しました。

経営統合とKDDIの設立

さらに、1999年12月16日には第二電電株式会社（DDI）との合併に向けた合意が発表されました。合併後はDDIが存続し、ケイディディと日本移動通信株式会社（IDO）は解散する形となります。合併は2000年10月1日に実施され、こうして株式会社ディーディーアイ（KDDI）が設立されました。

主な事業と拡大

ケイディディでは、国際専用線の再販や国際電話サービスの拡充、専用回線の提供などを展開。特に、1999年にはオーストラリアとの国際専用回線サービスや米国とのフレームリレーサービス拡大計画などが進む中、国内外の市場での競争力を強化していきました。

多様な通信サービスの提供を通じ、顧客へのアクセスを増大させることを目指し、業務提携や新サービスの導入も積極的に行われました。例えば、インターネットFAXサービスやプリペイドカードによる国際電話通話サービスなどが開始され、ユーザーのニーズに応える努力が続けられました。

最後に

最終的に、ケイディディ株式会社は2000年に解散し、KDDIという新たな企業が誕生しました。このように、通信業界の競争環境の中で、KDDIの前身として様々な事業を展開し、進化を遂げていったのです。

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