第二電電

第二電電株式会社について

第二電電株式会社（略称：DDI）は、1984年に設立された日本の電気通信事業者であり、KDDIの前身企業の一つです。その設立にあたっては、京セラの当時の社長である稲盛和夫が関与し、元日本電信電話公社の社員であった千本倖生が専務に就任しました。設立当初は「第二電電企画株式会社」としてスタートし、1985年4月には電電公社の民営化と通信自由化を背景に、正式にDDIと名乗るようになりました。

スポットライトを浴びたミドルマン

1987年には「0077市外電話」という革新的な中継電話サービスを開始し、新たな市場に参入しました。当時の通信市場では、日本テレコムや電力系通信事業者たちが主に光ファイバーケーブルを用いていたのに対し、DDIは既存のインフラを持たなかったため、全国各地に「リレーステーション」と呼ばれるマイクロ波鉄塔を設置し、無線通信での電話サービスを提供しました。この独自のアプローチにより、利用者の増加を果たし、新電電の最大手としての地位を築きました。

影響力ある携帯電話事業への参入

DDIは、携帯電話事業にも積極的に進出しました。同社はDDIセルラーグループを通じて、後のau（KDDI）やツーカーグループを設立しました。この携帯電話事業は、現在のKDDIにおける重要な基盤を形成しました。また、PHS事業としてのDDIポケットも立ち上げ、こちらは後にウィルコムを経て、現在のY!mobileに発展しています。

合併による進化

2000年10月1日、DDIは他の通信企業であるKDDと日本移動通信（IDO）との合併によって、株式会社ディーディーアイとして新たに生まれ変わりました。これは、DDIがさらなる成長とサービスの統合を目指す重要な一歩でした。またこの時、商号がKDDI株式会社に変更され、通信市場においての影響力を一層強化しました。

歴史の流れ

設立から成長まで

• - 1984年6月1日：京セラ、三菱商事、ソニー、セコムなど25社の出資により、第二電電企画株式会社設立。
• - 1985年4月：社名をDDI株式会社に変更。
• - 1986年10月：専用線サービスを東京、名古屋、大阪で開始。
• - 1987年9月：市外電話サービスを開始。

携帯電話事業の開始

• - 1989年7月：移動体通信子会社のサービスが関東・中部以外のエリアで開始。
• - 1990年：続々と各地域で携帯電話サービスを展開。

PHSとプロバイダ事業の展開

• - 1994年11月：PHSのDDIポケットを発足。
• - 1997年7月：プロバイダ事業「DION」を開始。
• - 1998年10月22日：国際電話サービスを開始。

合併の節目

• - 2000年10月1日：KDDとIDOを合併し、株式会社ディーディーアイに商号変更。

このように第二電電株式会社は、設立から現在に至るまで、日本の通信業界に多大な影響を与える企業でした。多様なサービス提供と業界の進化を促進し、最終的にはKDDIという形に統合されることで、さらなる発展を遂げました。

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