ケニアのスポーツ

ケニアのスポーツ事情

ケニア共和国では、様々なスポーツが盛んに行われていますが、その中でも特に目を引くのが陸上競技です。特に中・長距離走はケニアが世界に名を馳せる分野であり、多くの優秀な選手を輩出しています。

陸上競技の黎明期と現在

ケニアはオリンピックやコモンウェルスゲームズにおいて、数々の中・長距離走で金メダリストを輩出してきました。特にカレンジン族出身のアスリートたちがその名声の一翼を担っており、800mからマラソンまで、広範囲にわたる種目での優勝経験があります。著名な選手には女子マラソンで4度のボストンマラソン優勝を誇るキャサリン・ヌデレバや、元男子マラソン世界記録保持者のポール・テルガト、ソウルオリンピックの5000m金メダリスト、ジョン・ヌグギなどがいます。

2008年の北京オリンピックでは、ケニアは金メダル6個、銀メダル4個、銅メダル4個を獲得し、アフリカ諸国の中で最も良い成績を収めました。しかし、男子1500メートル競走の金メダルがドーピング問題で剥奪され、アスベル・キプロプが金メダリストに繰り上がったこともあり、その結果が変わることもあります。同年、パメラ・ジェリモはケニア女性初のオリンピック金メダリストとなり大きな注目を集めました。

陸上競技界の挑戦

2000年代に入るとケニア選手の国外流出が問題視され始めました。多くの選手がバーレーンやカタールに移籍し、国際大会での爪痕を残したことが、ケニア国内の競技力に影響を与えています。しかし、スポーツ省はこの動きを抑制しようと奮闘しています。経済的事情から国籍を変える選手も多く、バーナード・ラガトのようにケニアの名声を背負ってアメリカで競技を続ける選手もいます。

ボクシング

ケニアはボクシングでも注目される国です。アマチュアボクシングでは多くの実績を挙げており、初のオリンピックメダリストはフィリップ・ワルインゲです。ソウルオリンピックで金メダルを獲得したロバート・ワンギラは、今でも陸上競技以外でのケニア金メダリストとして知られています。プロボクサーも多数おり、ファトゥマ・ザリカは女子世界チャンピオンとして名を挙げています。

モータースポーツとサッカー

モータースポーツにおいては、サファリラリーが世界的に有名です。かつては世界ラリー選手権の一環でしたが、現在も地元のイベントとして続いています。サッカーはケニアにおいて非常に人気があり、プロサッカーリーグも存在しますが、ケニア代表はワールドカップへの出場を果たしていません。アフリカネイションズカップには出場していますが、あまり良い成績を収めていないのが現状です。

クリケットとラグビー

クリケットも人気の高いスポーツで、1996年以降ワールドカップに参加。2003年には強豪を破り準決勝まで進出しました。ラグビーでは、「Safari Sevens」という大会が非常に有名であり、これは国内外で多くの注目を集めています。

ケニアのスポーツ界は陸上競技を中心に幅広い分野で躍進しており、国際的な大会でもその実力を証明しています。これからのさらなる発展が期待されます。

もう一度検索