ケリー・ウルフ

ケリー・ウルフ

ケリー・ウルフ（Kelly Warren Wolfe、1973年12月7日生まれ）は、アメリカ・テネシー州ナッシュビル出身のプロレスラーです。彼はリングネームに「ウルフィー・D」（Wolfie D）や「スラッシュ」（Slash）などを用い、WWFやTNAなどのメジャー団体だけでなく、インディー団体でも広く知られた存在です。

プロレスキャリアの始まり

ウルフは、テネシー州メンフィスのUSWAでデビューし、その後1993年からウルフィー・Dとして活動を始めました。彼はJ・C・アイス（ジェイミー・ダンディー）と組み、白人ラッパーというキャラクターを持つヒールタッグチーム「PG-13」を結成しました。このチームは、ロックンロール・エクスプレスやヘブンリー・ボディーズなどの名タッグと抗争し、USWA世界タッグ王座を何度も獲得するなど、多くのファンに支持されました。

1996年11月、ウルフはネーション・オブ・ドミネーションのメンバーとしてWWFに登場。彼はファルークやサビオ・ベガのセコンド役を務め、入場時のラップパフォーマンスも行いました。PG-13としてリングに上がることも多く、1997年にはリージョン・オブ・ドゥームとの対戦も果たしています。

WWFからの脱退とECW、WCW

WWFを離れた後もウルフはPG-13の名義で活動を続け、1998年からはECWに参戦。8月にはダッドリー・ボーイズにECW世界タッグ王座挑戦し、2000年には短期間ながらWCWにも登場しました。これらの活動を通じて、彼はさまざまなスタイルのプロレスを経験し、キャリアを広げていきました。

その後、ウルフは新たに「スラッシュ」というギミックを持つキャラクターに変身します。OVWでは、リバイアサンやトラヴィス・ベインとのユニットを作り、さらに2002年にはNWA-TNAに参戦。悪役マネージャーと共に活動しながら、同年にNWA世界タッグ王座をも手に入れました。

復帰と新たな挑戦

ウルフはTNAに2004年4月まで在籍し、その後はインディー団体を転戦しながら活躍を続けます。2010年には地元ナッシュビルでショータイム・オールスター・レスリング（SAW）に出場し、再びJ・C・アイスとのタッグを結成しました。

2013年、ウルフはさらに新しい名前「セレバス」に改名し、活動を続けました。彼はTCWで初参戦し、タッグ王座を獲得。一方で、TNAの特別イベントにもスラッシュ名義でスポット参戦し、過去の仲間たちとの絆を再確認する場面も見られました。

得意技とタイトル

ケリー・ウルフは、数々の印象的な技を持つレスラーとして知られています。スラッシュ・アンド・バーン、カナディアン・バッグブリーカー、ベースボール・スライドやノーザンライト・スープレックスなどを駆使し、観客を魅了してきました。彼のキャリアを通じては、USWAヘビー級王座やNWA北米タッグ王座など、多くのタイトルを獲得しています。特に、USWA世界タッグ王座を16回も獲得したのは、その実力を証明するものと言えるでしょう。

彼のプロレスキャリアは、様々なギミックや団体での経験を通じて多様なスタイルを確立し、多くのファンに愛され続けています。現在も多くのレスラーに影響を与えているケリー・ウルフの存在は、プロレスの世界において重要な位置を占めています。

もう一度検索