ケルナグール

ケルナグール

『ケルナグール』は1989年7月21日にナムコがリリースしたファミリーコンピュータ向けのゲームです。この作品は、中国拳法をテーマにしており、ゲームスタジオ・遠藤雅伸が手掛けて、プログラムを内藤智が担当しています。このゲームは「ナムコット ファミリーコンピュータゲームシリーズ」の62弾目としても知られています。

ゲームの名称と由来

『ケルナグール』というタイトルは、1981年に放送されたアニメ『戦国魔神ゴーショーグン』に登場するキャラクター、ヤッター・ラ・ケルナグールに由来しています。作品によっては『天下一武士 ケルナグール』という表記が使われることもありますが、これは誤りであり、正式なタイトルは『ケルナグール』です。

ゲームプレイの概要

本作には対戦モードと修行モードの2つの主要なゲームプレイが用意されています。対戦モードでは、事前に選ばれたキャラクターを使って他のプレイヤーやコンピュータと戦います。一方、修行モードでは大きなマップを探索し、町や道場、寺院を訪れることで修行や試合を行います。また、拳法とは無関係なお使いの依頼を受けることもあり、そうした活動を積み重ねることで技を増やしていく要素が特徴的です。

敵を倒すことで「拳士」の称号を獲得し、その称号に関連した言葉をパスワード画面に入力することでエンディングに辿り着きます。さらに、伝説の拳士「タオタイラー」を倒すこともプレイヤーの目標となります。プレイヤーは、修行モードで育てたキャラクターを対戦モードに持ち込むことができ、パスワードを使ってセーブするシステムが搭載されています。

戦闘時にはキャラクターの大きなサイドビュー画面に切り替わりますが、多数のキャラクターが存在するにも拘らず、戦闘画面で使用されるキャラクターのグラフィックは統一されており、顔や体は同じで服の色のみが異なるという簡略化された表現が特徴的です。それでも、技の種類や動きの滑らかさには定評があります。

パロディ要素

本作には他のゲームや文化からの引用やパロディが多く含まれています。例えば、主人公の名前はさまざまなゲーム作品の名称から選択可能で、ゲームの中には『ボンビー』や『ディグダグ』などの名前も含まれています。また、『ファイナルファンタジーII』にまつわる要素も登場し、作中には『リンクの冒険』や『ドラゴンクエスト』シリーズからのパロディも盛り込まれています。

音楽

音楽は大野木宜幸によって制作され、タイトル画面には『THE RETURN OF VIDEO GAME MUSIC』に収録された曲が使われています。このアルバムは2001年にCD版もリリースされています。

評価

ゲーム誌『ファミコン通信』のクロスレビューでは、27点という評価を受け、「技の種類が多く、アニメーションも凝っている」と称賛されました。『ファミリーコンピュータMagazine』では20.60点の評価を得ており、華麗なアクションシーンがこのゲームの魅力であると紹介されています。

まとめ

『ケルナグール』は、対戦格闘アクションの中にもRPG的要素を取り入れたユニークなゲーム体験を提供します。多彩なキャラクターや豊富な技、さらに他作品からのインスパイアが詰まった魅力的なタイトルです。

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