ケルビン・ビーチャム

ケルビン・ビーチャム：NFLを舞台に活躍するオフェンシブタックル

ケルビン・ビーチャム（Kelvin Beachum、1989年6月8日生まれ）は、アメリカ合衆国テキサス州メヒーア出身のアメリカンフットボール選手で、NFLのアリゾナ・カージナルスに所属しています。ポジションはオフェンシブタックル。

大学時代

南メソジスト大学では、4年間左タックルとして先発出場を果たしました。2008年には、チームのオフェンスが大学記録となる29回のタッチダウンを記録。翌2009年には、パスオフェンスで3,666ヤード、トータルオフェンスで5,093ヤードを獲得し、380得点をあげるなど、大学記録を塗り替えました。この活躍により、カンファレンスUSAのセカンドチームに選出されています。3年次には、パスオフェンスで3,861ヤードを獲得し、再び大学記録を更新。カンファレンスUSAのファーストチームに選ばれました。最終学年となるシーズン前には、ロンバルディ賞、アウトランド・トロフィーの候補にも名前が挙がりました。

NFLでのキャリア

ピッツバーグ・スティーラーズ

2012年のNFLドラフト7巡でピッツバーグ・スティーラーズに指名され、プロ入りを果たしました。チームメイトのジョシュ・レリビアスも同年のドラフトでワシントン・レッドスキンズから3巡指名を受けています。トレーニングキャンプでは、先発オフェンシブタックルの座をかけて、マックス・スタークス、マーカス・ギルバート、マイク・アダムス、クリス・スコットらと競い合いました。シーズン開幕時は、スタークス、アダムスに次ぐ第3の左タックルとして登録。9月23日のオークランド・レイダース戦でNFLデビューを果たし、12月にはAFC北地区のライバルであるボルチモア・レイブンズ戦で右タックルとして初先発。チームは23-20で勝利しました。このシーズンは、先発5試合を含む7試合に出場しました。

2013年には、スタークスがチームを去り、トレーニングキャンプでギルバート、アダムスとポジションを争いました。開幕時は、ギルバートが先発右タックル、アダムスが先発左タックルを務め、ビーチャムは控えとしてシーズンを迎えました。開幕戦ではタイトエンドとして起用され、第6週のテネシー・タイタンズ戦から先発左タックルとして起用され、シーズン終了までその座を守り続けました。この年は、先発12試合を含む15試合に出場しました。

2014年には、左タックルとして全16試合に先発出場し、プロフットボールフォーカスからNFLの左タックルとして5位に評価されました。パスプロテクションにおいては、アンドリュー・ウィットワース、ジョー・トーマスに次ぐ高い評価を得ました。ルーキー契約最終年となる2015年、チームから契約延長の打診がありましたが、彼はこれに同意しませんでした。そして、2015年10月18日のアリゾナ・カージナルス戦でACLを断裂し、故障者リスト入りとなり、シーズンを終えました。FAとなった2016年3月9日までの4シーズンで、先発39試合を含む44試合に出場しました。

ジャクソンビル・ジャガーズ

2016年3月15日、ジャクソンビル・ジャガーズと1年500万ドル、4年4000万ドルのオプションを含む契約を結びました。ルーク・ジョッケルと先発左タックルの座を争い、開幕を先発左タックルとして迎えましたが、第2週のサンディエゴ・チャージャーズ戦で脳震盪を起こし、第3週の試合を欠場。第4週から復帰し、その後13試合全てに先発出場しました。この年15試合に先発出場したものの、相手ディフェンスに49回プレッシャーを与えられ、これはNFLのオフェンシブタックル全体で11番目に多い数字でした。プロフットボールフォーカスからは、評価を受けたオフェンシブタックル78人中63位と評価されました。2017年2月15日、ジャガーズは彼とのオプション契約を行使せず、ビーチャムはフリーエージェントとなりました。

ニューヨーク・ジェッツ

2017年3月10日、ニューヨーク・ジェッツと3年2400万ドル（1200万ドルの保証、450万ドルのサインボーナス）で契約を結びました。トレーニングキャンプでは、ベン・イジャラナとライアン・クレイディが抜けた後の先発左タックルの座を争い、レギュラーシーズンを先発として迎え、この年は全16試合に出場しました。

アリゾナ・カージナルス

2020年7月17日、アリゾナ・カージナルスと1年契約を結び、右タックルとして全16試合に先発出場しました。2021年3月16日には、2年400万ドルの契約延長に合意しています。

ケルビン・ビーチャムは、大学時代からその才能を発揮し、NFLの舞台でも着実にキャリアを積み重ねている選手です。各チームでの活躍を通じて、彼は信頼できるオフェンシブタックルとしての評価を確立しました。今後の更なる活躍が期待されます。

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