ケルンWDR交響楽団

ケルンWDR交響楽団について

ケルンWDR交響楽団（ドイツ語: WDR Sinfonieorchester Köln）は、ドイツのノルトライン＝ヴェストファーレン州ケルン市を拠点とする、西部ドイツ放送（WDR）が所有するオーケストラです。かつてはケルン放送交響楽団（Kölner Rundfunk-Sinfonie-Orchester）という名称でも知られていました。

歴史

楽団の歴史は、1947年に北西ドイツ放送の開局とともに始まりました。その後、1954年に北西ドイツ放送が北ドイツ放送と西部ドイツ放送に分割されたことに伴い、西部ドイツ放送の所属となりました。

指揮者

長年にわたり、数多くの著名な指揮者がこのオーケストラを率いてきました。クリストフ・フォン・ドホナーニ、ズデニェク・マーツァル、若杉弘、ガリー・ベルティーニ、ハンス・フォンク、セミヨン・ビシュコフ、ユッカ＝ペッカ・サラステなど、国際的に活躍する指揮者たちがその名を連ねています。2019年からはクリスティアン・マチェラルが首席指揮者を務めています。

レコーディング

ケルンWDR交響楽団は、その優れた演奏を多数の録音で残しており、特にギュンター・ヴァントとのブルックナーとシューベルトの交響曲全集、ガリー・ベルティーニとのマーラー交響曲全集は、非常に高い評価を受けています。近年では、セミヨン・ビシュコフとのリヒャルト・シュトラウスの歌劇『ダフネ』やショスタコーヴィチの交響曲、ルドルフ・バルシャイとのショスタコーヴィチ交響曲全集などがあります。

日本人音楽家との関係

このオーケストラの特徴の一つとして、日本人音楽家との深い関わりが挙げられます。過去には、コンサートミストレスに四方恭子、首席オーボエ奏者に宮本文昭、首席コントラバス奏者に河原泰則、首席ヴィオラ奏者として村上淳一郎が在籍していました。現在も荻原尚子がコンサートミストレスを務めており、日本人音楽家の活躍が目覚ましいです。

歴代の首席指揮者

クリストフ・フォン・ドホナーニ（1964–1969）
ズデニェク・マーツァル（1970–1974）
若杉弘（1977–1983）
ガリー・ベルティーニ（1983–1991）
ハンス・フォンク（1991–1997）
セミヨン・ビシュコフ（1997–2010）
ユッカ＝ペッカ・サラステ（2010–2019）
クリスティアン・マチェラル（2019–現任）

まとめ

ケルンWDR交響楽団は、ドイツを代表する放送オーケストラの一つであり、その歴史と伝統は、音楽ファンにとって非常に魅力的です。数多くの名演を残しており、これからも国際的な音楽シーンで重要な役割を果たし続けるでしょう。

参考文献

ONTOMO MOOK『世界の名門オーケストラ』音楽之友社、2020年。

外部リンク

WDR SINFONIEORCHESTER - 公式サイト

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