ケーブル山上駅 (兵庫県)

ケーブル山上駅

兵庫県川西市奥滝谷に存在した、能勢電鉄妙見の森ケーブルの駅です。標高460mの高地に位置し、多くの観光客で賑わっていました。2023年12月4日に廃止されるまで、長い歴史と多くの思い出を刻んできた駅でした。

歴史

ケーブル山上駅の歴史は古く、1925年8月1日に妙見鋼索鉄道下部線の中間駅として開業しました。その後、1944年2月11日に一度廃止されましたが、1960年4月22日には能勢電気軌道鋼索線（妙見ケーブル）の山上駅として再開業。1965年4月1日には現在の駅名である「ケーブル山上駅」に改称されました。2013年3月16日には「妙見ケーブル」から「妙見の森ケーブル」に名称変更され、駅舎もログハウス風へと改装されました。そして、長い歴史に幕を閉じ、2023年12月4日に廃止となりました。

駅構造

2面1線のシンプルな構造でした。出口から見て右側が乗車兼降車用、左側が降車用とされていました。ただし、廃止直前には右側のホームのみ使用されていました。自動改札機はありませんでしたが、自動券売機が設置されていました。駅舎は1960年の再開業時に建てられた2代目のもので、戦前のものとは異なっていました。簡素ながらも機能的な設計で、多くの利用客に対応できるようになっていました。

利用状況

2021年の1日あたりの乗降人員は263人でした。これは、周辺観光地の賑わいから見ても妥当な数値と言えるでしょう。年間を通して多くの観光客が利用し、特にハイシーズンには混雑することもありました。ケーブルカーを利用して山頂へと向かう人々の姿は、この駅の活気と賑やかさを象徴していました。

駅周辺

駅周辺には、多くの観光施設がありました。特に有名なのは、「妙見の森 ふれあい広場」（旧称：妙見の水広場）です。この広場では、2001年から2021年まで観光遊覧鉄道であるシグナス森林鉄道が運行していました。残念ながら、2022年2月に廃止されましたが、多くの観光客に思い出深い場所として記憶されています。また、徒歩4分の距離に「妙見の森リフト ふれあい広場駅」があり、ケーブルカーとリフトを乗り継いで周辺の自然を楽しむこともできました。

隣の駅

まとめ

ケーブル山上駅は、長い歴史と多くの思い出と共に2023年12月4日にその役目を終えました。多くの観光客が利用し、周辺地域の発展に大きく貢献した駅でした。廃止は残念ですが、その歴史は人々の記憶の中にしっかりと刻まれていることでしょう。この駅がかつて存在したことを知る人々にとって、この地を訪れることは、ノスタルジーを感じさせる特別な体験となるはずです。駅舎のログハウス風のデザインや、周辺の自然豊かな環境も相まって、独特の雰囲気を醸し出していました。その魅力は、多くの写真や記録に残され、未来へと受け継がれていくことでしょう。

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