コダグ王国

コダグ王国（Kingdom of Coorg）

概要

コダグ王国は、南インドのコダグ地方を支配したヒンドゥー王朝で、1600年から1834年まで存在しました。王国の首都はハーレーリとマディケーリはあり、時にはハーレーリ王国とも呼ばれていました。この地域は歴史的に多数の王朝によって支配されていましたが、コダグ王国はこの地における初の独立王朝として成立しました。

歴史

成立と遷都

コダグ地域は過去にパーンディヤ朝やチョーラ朝、ヴィジャヤナガル王国などに支配されていましたが、独立した王朝が存在しませんでした。王国の創始者であるヴィーラ・ラージャは、ケラディ・ナーヤカ朝の王族に属し、1600年にコダグ地方を統一して王国を樹立しました。その後、1681年にムッドゥ・ラージャがハーレーリからマディケーリに遷都し、マディケーリ城を建設しました。

最盛期

コダグ王国は、17世紀から18世紀後半にかけてドッダ・ヴィーラッパの治世において最盛期を迎えました。この時期、マイソール王国の軍はコダグへの侵攻を試みましたが、コダグ軍は成功裏にこれを撃退しました。ドッダ・ヴィーラッパは巧妙な戦術を駆使し、地域を守りましたが、18世紀後半にはマイソール王国が大きく成長し、侵略を受けるようになりました。1765年にはコダグ軍が敗北し、王は逃亡を余儀なくされました。

マイソール王国の征服

ハイダル・アリーによる支配が始まると、コダグ王国はマイソール王国の支配下に置かれます。しかし、1788年12月にはコダヴァ族の反乱が勃発し、王国は再び自立を試みました。1790年、コダグ王国はマイソール王国からマディケーリを奪還し、主権を取り戻しました。

藩王国としての時代

1789年、コダグ王国はイギリスに保護を求め藩王国となりました。1811年にはリンガ・ラージェーンドラ2世が即位し、彼はヨーロッパ風の改築を行ないました。しかし、彼は残忍な統治を行い、1834年4月にイギリスによって廃位されます。

歴代君主

コダグ王国には多くの名君がいました。主な君主は、ヴィーラ・ラージャ、アッパージー・ラージャ1世、ドッダ・ヴィーラッパ、リンガ・ラージェーンドラ1世、チッカ・ヴィーラ・ラージェーンドラなどです。

これらの歴史を通じて、コダグ王国は地域の文化や経済に大きな影響を与え、独自のアイデンティティを持つことができました。今もなおその遺産は多くの人々に継承されています。

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