コドモのコドモ

コドモのコドモ

『コドモのコドモ』は、さそうあきらによる日本の漫画作品であり、小学5年生の少女が予期せぬ妊娠・出産を経験する物語です。2004年から『漫画アクション』（双葉社）で連載され、全3巻の単行本として刊行されました。2008年には実写映画化もされています。

あらすじ

物語の舞台は東京都郊外。3世代で暮らす小学5年生の持田春菜は、幼馴染のヒロユキと無邪気に遊ぶ中で、性に関する知識や恋愛感情がないまま性交に至り、妊娠してしまいます。春菜の妊娠は周囲に波紋を広げ、担任教師である八木希代子は、世間の価値観や児童・保護者との間で葛藤を深めていきます。

登場人物

持田春菜: 本作の主人公。小学5年生。ヒロユキとの「遊び」で妊娠してしまう。
ヒロユキ: 春菜の幼馴染。春菜との間で性交をしてしまう。
八木希代子: 春菜の担任教師。ジェンダーフリーの考えを持つ。
祖父: 春菜の祖父。古風な考えの持ち主。
祖母: 春菜の祖母。春菜の妊娠に気付き、子供のために準備をする。
父: 春菜の父。会社員。
母: 春菜の母。天然パーマ。
姉: 春菜の姉。親友の妊娠中絶を支援する。
元: 春菜とヒロユキの間に生まれた息子。
丸山珠、朝倉真由、吉田美香: 春菜のクラスメイトであり友人。
* 朋子: 秋美の親友。妊娠中絶を経験する。

テーマ

本作は、子供の性の問題、十代の妊娠、性教育、性的同意年齢など、様々な社会問題を扱っています。子供たちの無垢な行動が引き起こす事態を通じて、大人の責任や社会のあり方を問いかけています。

映画

2008年に公開された実写映画版では、甘利はるなが春菜役を演じました。萩生田宏治が監督を務め、宮下和雅子と共同で脚本も担当しました。映画は、原作のテーマを忠実に再現しつつ、映像ならではの表現で観客に強い印象を与えました。

受賞

映画版『コドモのコドモ』は、甘利はるなが第82回キネマ旬報ベスト・テン新人女優賞、第23回高崎映画祭最優秀新人女優賞を受賞するなど、高い評価を得ました。

議論と批判

作品のテーマが「性」であるため、撮影協力を行った自治体に対して批判が寄せられるなど、社会的な議論を呼びました。しかし、作品を通じて子供の性や十代の妊娠といった問題について考えるきっかけになったという評価もあります。

まとめ

『コドモのコドモ』は、子供たちの無垢さと社会の現実のギャップを描いた衝撃的な作品です。妊娠・出産というセンシティブなテーマを通じて、家族、教育、社会のあり方を深く考えさせられる物語となっています。

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