コルシカ鉄道

コルシカ鉄道（Chemins de fer de la Corse, CFC）

コルシカ鉄道は、フランス領のコルシカ島において運行される鉄道であり、美しい景色と独特の路線が特徴です。コルシカ鉄道は、主要な都市同士を結び、島内の交通手段として重要な役割を果たしています。

路線の概要

現在、コルシカ鉄道は二つの主要路線を運行しています。一つは、コルシカ島の二大都市であるアジャクシオとバスティアを結ぶ路線で、途中に小都市コルテを経由します。この路線の長さは158kmです。もう一つは、ポンテレッチャからカルヴィまでをつなぐ74kmの路線です。全体の軌道は232kmにわたり、狭軌のメートルゲージが採用されています。さらに、全線は非電化かつ単線で運行されています。

愛称

地元からは「ミシュリーヌ」と親しまれており、この愛称は以前フランスでも使われていたゴムタイヤ式の鉄道車両に由来しています。その他にも、特に小型の鉄道車両には「トリニゲーッル」という愛称が使われており、コルシカ語で小さな列車を意味します。また、俗に「TGV」という表現が使われることもあり、これは「大揺れ列車」を意味します。

営業形態

コルシカ鉄道はフランス国鉄と提携していますが、地方公共団体であるコルス地方公共団体が運営の主体です。フランス国鉄のホームページから時刻表を確認できるものの、実際の運行は独立した形で行われています。また、路線の改修や新型車両の導入に際しては、フランス政府から補助金が支給されています。

運行形態

山岳部を通るこの路線は、ほとんどが単線であるため、列車の本数は多くありません。アジャクシオとバスティア間の運行は1日4往復し、所要時間は3時間30分程度です。しかし接続はないため、注意が必要です。また、バスティア―ポンテレッチャ間に1往復、バスティアやアジャクシオからカルヴィへの便は1日2便と少なく、特に日曜日や祝日は本数が減ります。

料金

コルシカ鉄道の料金体系は比較的シンプルで、片道料金は区間によって異なります。例として、バスティア―コルテ間の運賃は9.90ユーロ、バスティア―アジャクシオ間は21.10ユーロです。また、8日間の自由乗車が可能なパス、「カルトズーム」は49ユーロで販売されています。

沿革

コルシカ島に鉄道を敷設する計画は、1850年代に遡ります。当初はフランス本土と植民地間を結ぶことが目的でしたが、時代の変遷とともに計画が変更されていきました。1879年には正式にコルシカ鉄道の建設が承認され、1888年にはバスティア―コルテ間などが開通しました。

1943年には第二次世界大戦中にドイツ軍によって一部破壊され、その後運営がフランス国鉄に移行しました。1953年には東海岸線が全廃され、1965年には運営主体が変わるなど、歴史の中で様々な変化を経ました。

まとめ

コルシカ鉄道は、自然豊かなコルシカ島を結ぶ重要な交通手段であり、地元民からも愛され続けています。観光客にとっても魅力的な旅の選択肢となるでしょう。生き生きとしたコルシカ島の風景を楽しむために、ぜひコルシカ鉄道の旅を体験してみてください。

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