コルドファン

コルドファン地方の概要

コルドファン（クルドファン）は、スーダン中央部に位置する広大な地域で、南端は南スーダンとの境界界となり、特にアビエイ地域が石油資源を抱えていることが特徴的です。この地域は、南北スーダン間の帰属問題を引き起こしており、対立の歴史があります。コルドファン地方は、376,145平方キロメートルの面積と、2000年には360万人の人口を有し、1983年には300万人とされていました。地形は起伏に富み、特に南東部にはヌバ山地が広がっています。

地理的特徴

コルドファンの地理は、雨季には肥沃な大地を育みますが、乾季にはほとんどが砂漠のような状態になります。この地域の主要な都市は北コルドファン州にあるオベイドで、農業を基盤にした経済が展開されています。

行政区画

2015年時点で、コルドファンは3つの州に分かれています。具体的には北コルドファン州（オベイド）、南コルドファン州（カードゥクリー）、西コルドファン州（フーラ）があり、アビエイ地域の管轄は西コルドファン州に含まれています。ここで注目すべきは、コルドファンの区画は歴史的に幾度も変更されてきた点です。例えば、1898年にコルドファン州が設置され、その後1974年に北と南に分割され、さらに1994年には西コルドファン州が設立されました。2011年に南スーダンが独立したため、コルドファンの帰属問題が一層顕著になりました。

歴史

コルドファンの歴史は、1840年代まで遡ることができます。この時期には、センナール王国やダルフールスルタン国がこの地域を支配し、商業活動が盛んでした。その後、オスマン帝国のエジプト総督がコルドファンを征服し、1883年にはマフディー運動が北コルドファンの主要都市を占拠しました。この運動が引き金となり、イギリスとフランス間での利権を巡る対立が生じ、「ファショダ事件」として知られた一幕が展開されました。

経済

コルドファンの経済は、アラビアガムや落花生、木綿、雑穀などの伝統的な農産物に支えられています。また、アビエイ地域はスーダン全体の石油生産の25%を誇り、ヘグリグ油田が特に有名です。産出された石油はパイプラインを通じてポートスーダンへの輸送が行われています。

住民

コルドファンにはさまざまな民族が住んでおり、アラブ系が多数を占めていますが、ヌバ族やディンカ族なども居住しています。アラブ系住民はアラビア語を話しますが、ヌバ族の言語や、地域固有の言語も存在します。

結論

コルドファンは、地理的、歴史的、経済的に重要な役割を果たしている地域であり、スーダン内での対立や文化の交差点としての特性を持ち続けています。この地方の未来は、国際的な情勢や国内の政治と深く関わっています。

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