コロラドカレッジ

コロラドカレッジ

アメリカ合衆国コロラド州コロラドスプリングスに所在するコロラドカレッジ（The Colorado College）は、1874年に創立された歴史ある私立のリベラルアーツ大学です。約2000名の学生が学ぶこの大学は、少人数制の環境で質の高い教育を提供しています。

教育の特徴：Block Plan

コロラドカレッジの教育課程で最も特徴的なのは、「Block Plan」と呼ばれる独自の学習システムです。これは、一般的な大学のように学期中に複数の科目を並行して履修するのではなく、学生は一度に一つの科目に集中して取り組みます。この集中学習期間は3週間半続き、この間に一つの科目を深く掘り下げて学び終えます。その後、次の3週間半で別の科目へと移るサイクルを繰り返します。学期（セメスター）は通常4つのブロックで構成されており、学生は一学期に4つの科目を集中的に学びます。この方式は、一つのテーマに没頭できる環境を提供し、実験、フィールドワーク、ディスカッションなどを通じて、より深い理解と実践的な学習を可能にするとされています。

学長

2019年現在、学長はジル・タイフェンセーラー氏が務めていました。彼女は以前、ウェイクフォレスト大学のプロヴォスト（教務担当副学長）を務めた経験があります。

著名な卒業生

コロラドカレッジは、学際的なリベラルアーツ教育を通じて、様々な分野でリーダーシップを発揮する卒業生を数多く輩出しています。その中には、国際的に知られる著名人が含まれています。

例えば、日本において多くの建築を手がけ、近江兄弟社を創設した建築家・実業家のウィリアム・メレル・ヴォーリズも本学の卒業生です。また、音楽界では作曲家のセシル・エフィンジャーが、スポーツ界では2014年ソチオリンピックの男子フィギュアスケートで銀メダルを獲得したパトリック・チャン氏が挙げられます。

政治・経済分野では、世界銀行の第13代総裁を務めたデイヴィッド・マルパス氏が本学で学びました。文化・芸術分野では、『（500）日のサマー』などの人気作品を手がけた映画監督のマーク・ウェブ氏がいます。学術界では、情報の非対称性に関する研究で2000年にノーベル経済学賞を受賞したジェームズ・ジョセフ・ヘックマン教授が本学出身です。さらに、異文化間コミュニケーションに関するベストセラーで知られる作家であり、INSEADビジネス・スクールの教授であるエリン・マイヤー氏も卒業生です。日本文学や日本学、英語教育の分野で貢献したグレン・W・ショー氏もまた、本学で学んだ一人です。

これらの卒業生たちは、それぞれの分野で顕著な業績を上げており、コロラドカレッジが育む多様な才能と教育水準の高さを物語っています。

コロラドカレッジは、その独自の教育システムと豊かな歴史を持つ、アメリカのリベラルアーツ教育を牽引する機関の一つと言えるでしょう。

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