コント・レオナルド

コント・レオナルドは、1979年に結成された日本のコントコンビです。リーダーはレオナルド熊で、1985年に解散しました。その活動期間は短かったものの、独特なコントスタイルで一時代を築きました。

結成から初代解散まで

1979年、熊は「熊田にげろう」として活動していましたが、ゆーとぴあ・ホープの紹介で石倉三郎と「ラッキーパンチ」を結成します。これが熊にとって初の本格的なコンビ活動でした。しかし、熊の持病である結核の影響で体調が優れず、仕事が減少。収入も不安定だったため、1年足らずで解散することになります。石倉は芸能界を一旦引退し、マザー牧場で働くことになりました。

一方、熊は解散後すぐに弟子の武者博和と「熊田うつぞう・にげろう」を新たに結成しました。その後、「コント・レオナルド」に改名しますが、この改名がポール牧の許可を得ない無断であったため、破門されてしまいます。初代コント・レオナルドのコンビ仲は非常に悪く、熊の執拗ないじめにより、武者はノイローゼを患うほどでした。さらに、武者が「花王名人劇場」出演直前に舞台で転倒し骨折。これにより、初代コント・レオナルドは活動を停止せざるを得なくなります。

二代目結成と活動

事態を重く見たホープと澤田隆治の尽力により、芸能界を引退していた石倉が呼び戻され、1981年に二代目「コント・レオナルド」（レオナルド熊・石倉三郎）が再結成されました。二代目コント・レオナルドは、社会風刺を巧みに織り交ぜた不条理コントで人気を集め、お笑いブームの一角を担う存在となります。しかし、コンビ仲は「ラッキーパンチ」時代同様に良好とは言えませんでした。熊は、自身が脚本・演出を手掛ける『コント・レオナルド』を「自分の持ち物」と強く意識し、その成功は自身の力であるというプライドを持っていました。その姿勢は石倉の反感を買い、一方の熊も石倉の酒癖の悪さを批判するなど、二人の間には常に軋轢がありました。

解散とその後

人気絶頂期であった1985年10月、二人は喧嘩別れする形で再び解散しました。二代目コント・レオナルドとしての活動期間は4年でした。解散後、熊は劇団で俳優・主宰として活動し、副業も行っていました。一方、石倉は俳優として現在も活躍しています。

熊と石倉はその後絶縁状態となり、1994年12月に熊が死去するまで二度と会うことはありませんでした。しかし、石倉は熊の葬儀には参列しています。

メンバー

レオナルド熊（レオナルドくま、1935年6月27日 - 1994年12月11日）：北海道出身。台本とボケを担当。初代と二代目に参加。
ダヴィンチ白熊（ダヴィンチしろくま、1952年8月6日 - ）：長野県出身。後に「ブッチー武者」へ改名。水島びんと「アッパー8」を組み、『オレたちひょうきん族』でお馴染みになる。初代に参加。
* 石倉 三郎（いしくら さぶろう、1946年12月16日 - ）：香川県出身。ツッコミ担当。白木みのるの弟子で、殺陣師を経て俳優として活躍。「ラッキーパンチ」時代、二代目に参加。

芸風

コント・レオナルドの芸風は、不条理コントを基本とし、社会問題や時事問題を鋭く風刺するものでした。コントの締めには、熊が「いつもニコニコ現金払い」、石倉が「違う！」と言うのが定番でした。

コント・レオナルドは、その独特なスタイルと社会風刺で、お笑い界に大きな足跡を残しました。しかし、メンバー間の不仲が原因で二度の解散を経験するという、波乱に満ちたコンビでもありました。

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