コートジボワールの鉄道

コートジボワールの鉄道の概要

コートジボワールにおける鉄道網は、国の発展において重要な役割を果たしています。鉄道の歴史はフランス植民地時代にさかのぼります。1904年1月12日、フランスは内陸部の開発を目的として、アビジャンからワガドゥグーまでの鉄道建設を開始しました。アビジャン・ニジェール鉄道（RAN）と呼ばれるこのプロジェクトは、ボボ・ディウラッソまで1934年に完成し、その後1954年までに最終目的地のワガドゥグーまでが開通しました。総延長は1,155kmに達しました。

歴史的な変遷

1960年には、コートジボワールとオートボルタ（現在のブルキナファソ）が独立し、これにより鉄道の延伸計画は一度中断されます。しかし、ブルキナファソ東部近辺でのマンガン鉱の発見によって再度延伸の必要性が高まり、1991年にはワガドゥグーから77km北のカヤまでの区間が追加されました。

鉄道の運営体制は時と共に変化しました。1970年代までアビジャン・ニジェール鉄道が一手に全線を管理していましたが、1989年には国境を越える部分がコートジボワール鉄道とブルキナファソ鉄道に分割されました。その後、1995年には上下分離が実施され、鉄道輸送はシタレール社が担い、インフラ管理はそれぞれの国の鉄道資産管理会社が行う形となりました。

最近の動向

近年では、コートジボワール政府が2010年10月に、新たにサンペドロ港から西部の鉱山を結ぶ737kmの鉄道網の建設計画を発表しました。そして2016年9月には、コートジボワールとブルキナファソを結ぶ路線の鉄道橋が崩落し、一部修繕がなされています。これに関してはスムーズな復旧作業が進められ、その後の運行への影響も最小限に抑えられました。

2019年7月には、両国間でアビジャン・ニジェール鉄道（アビジャン - カヤ区間）の近代化に関する合意が交わされ、さらなる発展が期待されています。これにより、国際交通が更に活性化すると考えられています。

近隣国との接続

コートジボワールの鉄道は周辺国との接続状況にも影響を与えています。ブルキナファソと接続される路線は、ワンゴロドゥーグーとバンフォラ間で同じ狭軌（1,000 mm）を採用しています。一方で、ガーナ、マリ共和国、ギニア、リベリアとの接続は現時点では行われていません。

このようにコートジボワールの鉄道は歴史的背景を持ちながら、現在も進化を続けています。将来的には鉄道網の拡充や近代化が進むことで、国内外その両方において重要な交通手段としての役割が期待されます。

もう一度検索