コーナーブルック

コーナーブルックは、カナダ東部のニューファンドランド・ラブラドール州に位置する都市です。ニューファンドランド島の西海岸、ベイ・オブ・アイランズ湾の奥に位置し、ハンバー川の河口にあたります。この地域は、州の主要産業の一つであるパルプ製造や新聞紙製造が盛んに行われています。市の面積は135.6平方kmで、2001年の調査では人口が20,103人、都市圏では25,747人とされています。

歴史

コーナーブルックの歴史は、イギリスの海図製作者であり探検家であるジェームズ・クックに深く関わっています。彼はニューファンドランド島の地図製作で名を上げ、コーナーブルック周辺の地理を最初に調査し、地図に記録しました。1767年の夏には、ベイ・オブ・アイランズ周辺を詳細に調査し、彼が作成した地図の複製が、市内のジェームズ・クック記念碑に展示されています。

この都市は、元々異なる産業を持つ4つの町が合併して形成されました。漁業の町カーリング、小売業の町コーナーブルック・ウェスト（別名ハンバー・ウェスト）、鉄道の町コーナーブルック・イースト（別名ハンバーマウス）、そしてパルプ・製紙業の町タウンサイト（またはコーナーブルック）です。これらの町は1956年に合併し、現在のコーナーブルック市となりました。

1999年には、コーナーブルックは島内の他の都市、ディアーレイク、パサデナ、スティーブンビルと共に、カナダ全国スポーツ競技大会であるカナダ・ゲームズの開催都市に選ばれました。この大会のために建設された競技場、ペプシ・センター（当時のカナダ・ゲームズ・センター）は、現在も市の重要な施設です。さらに、2000年にはトライアスロンの世界大会も開催され、日本人選手も参加しました。

経済と文化

コーナーブルックは、この地域最大の雇用主である「コーナーブルック・パルプ製紙会社」の本拠地です。また、ニューファンドランド島西部の地域医療、商業・小売、政府サービス、教育の中心地としての役割も担っています。特に教育面では、メモリアル大学の分校であるサー・ウィルフレッド・グリーンフェル大学があり、高等教育の拠点となっています。近年では、ペプシ・センター内にカナダ大西洋岸地域最大の映画撮影所「アトランティック・スタジオズ・コーポレーティブ」が開設され、新たな産業の発展が期待されています。

サー・ウィルフレッド・グリーンフェル大学では、2001年に芸術学部で日本人留学生が卒業しており、2000年頃には日系人の教授が教員として在籍していたこともあります。これにより、国際的な交流も活発に行われていることが伺えます。

コーナーブルックは、その歴史、経済、文化、教育の各面において、ニューファンドランド・ラブラドール州において重要な役割を果たしている都市です。産業の中心地である一方で、自然豊かな環境も持ち合わせており、多様な魅力があります。

外部リンク

* コーナーブルック市公式ウェブサイト（英語）

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