コーポレイト・ディレクション

コーポレイト・ディレクション（CDI）について

株式会社コーポレイト・ディレクション（Corporate Directions, Inc.）は、東京都品川区に本社を構える、日本を代表する経営コンサルティング会社です。1986年にボストン・コンサルティング・グループ出身のコンサルタントによって設立され、日本初の独立系戦略コンサルティングファームとしてその歴史をスタートさせました。

設立の背景と理念

設立当時、日本のコンサルティング業界はマッキンゼーやボストン・コンサルティング・グループといった外資系企業が主流でした。その中でCDIは、欧米の合理的な戦略思考を、日本企業の強みや文化に適合させる「和魂洋才」のコンサルティングを志しました。これは、トップダウンだけでなく、現場からのボトムアップも重視する日本企業の経営スタイルに合わせたアプローチでした。

設立当初は10名だった社員も、現在では70名を超える規模に成長し、民間企業だけでなく医療機関や官公庁など、幅広い分野のクライアントに対してコンサルティングサービスを提供しています。

CDIの特色

CDIは、外資系経営戦略コンサルティングファームとは異なる独自の特色を持っています。特に重視しているのは、経営トップ層だけでなくミドル層も巻き込むアプローチによる「企業変革の現実化」です。このアプローチは、トップダウンだけでなくボトムアップの意見も尊重する日本企業の特性に合致しています。また、数年にわたる長期的なコミットメントも特徴で、クライアント企業に入り込み、戦略の実行・定着までを支援します。

コンサルティング領域の拡大

CDIは、経営戦略を基軸としながらも、コンサルティング領域の拡大を積極的に行っています。2005年には医療分野に特化した「CDI-Medical」、2006年には経営分野を強化する「CDI-Solutions」を設立しました。さらに、海外展開も積極的に進めており、2008年には上海支社（CDI-China）、2011年にはホーチミン支社（CDI-Vietnam）とバンコク支社（CDI-Thailand）、2012年にはシンガポール支社（CDI Asia-Pacific）を設立し、「日本をベースとしたコンサルティングファーム」から「アジアをベースとしたコンサルティングファーム」へと進化を遂げています。

人材育成と採用

CDIでは、新卒採用と中途採用の両方を行っています。特に新卒採用においては、外資系コンサルティングファームで一般的な「up or out（昇進か退職か）」という制度を採用せず、少数精鋭で採用した新卒全員をマネージャーまで育成するという方針を掲げています。パートナー自らが採用基準やプロセスを策定し、採用した社員の育成に責任を持つ「担当パートナー制」を導入しており、毎年5〜6名程度を採用しています。

主な出身者

CDIは、コンサルティング業界のみならず、様々な分野で活躍する人材を多数輩出しています。主な出身者としては、以下のような方が挙げられます。

冨山和彦：株式会社経営共創基盤 代表取締役CEO。CDI設立に参画後、代表取締役社長に就任。産業再生機構の設立にも携わりました。
各務茂夫：株式会社コーポレイト・ディレクション 創業パートナー、東京大学大学院工学系研究科教授、日本ベンチャー学会会長。
石橋善一郎：日本トイザらス株式会社 代表取締役副社長兼最高財務責任者、東北大学大学院経済学研究科教授。
澤田宏之：ブーズ・アンド・カンパニー株式会社 代表取締役。
田中弦：Unipos株式会社 創業者・代表取締役CEO。
松田千恵子：ブーズ・アンド・カンパニー株式会社 ヴァイス・プレジデント、東京都立大学経済経営学部教授。
小林賢治：株式会社DeNA 取締役 ソーシャルゲーム事業本部長。
清水勝彦：慶應義塾大学大学院（KBS）教授。
中神康議：みさき投資株式会社 代表取締役社長。
西村行功：グリーンフィールドコンサルティング 代表取締役。
谷井剛：株式会社フォーバルテレコム 代表取締役社長。
神田昌典：経営コンサルタント。
福澤英弘：株式会社アダット 代表取締役。
加藤憲一：小田原市市長。
梅田優祐：株式会社ユーザベース 創業者・代表取締役CEO、株式会社ニューズピックス 創業者・代表取締役会長CEO

まとめ

コーポレイト・ディレクションは、日本企業の特性に合わせたコンサルティングを提供し、アジアを舞台に活躍するコンサルティングファームへと成長を続けています。人材育成にも力を入れており、今後も様々な分野で活躍する人材を輩出することが期待されます。

外部リンク

コーポレイト・ディレクション
CDI-Medical
CDI-Solutions
* CDI-China(上海支社)

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