コールハープル・マラーター王国

コールハープル・マラーター王国

コールハープル・マラーター王国（マラーティー語: करवीर राज्य、英語: Kolhapur Maratha Kingdom）は、デカン高原のコールハープル地方に位置していたヒンドゥー王朝で、1710年から1947年にかけて存在しました。この王国は、マラーター王国の分国として武力や政治的影響力を持ち、その歴史は数多くの興味深い出来事に彩られています。首都はパンハーラーで、後にコールハープルに遷都されました。

歴史の概観

王国の起源は1707年に遡ります。当時、第4代マラーター王シヴァージー2世は、シャーフーによってケードの戦いで敗北し、王位を奪われました。1710年、シャーフーはシヴァージー2世にコールハープル地域の領地を与え、これが新たなマラーター王国の分国を構成する起点となりました。# シヴァージー2世の政権

王国の最初の君主はシヴァージー2世で、彼の治世もまた多くの変動に満ちていました。1714年、彼は弟のサンバージー2世によって投獄され、サンバージー2世が新たな王として即位しました。サンバージー2世の下で、コールハープルはパンハーラーから移転され、新しい政治の中心地が確立されました。

コールハープル独立への道

1731年には、サンバージー2世がマラーター王国とワールナー条約を結び、コールハープルを正式に独立した王国として認めさせました。この条約によって、コールハープルはマラーター王国から分離し始めましたが、後の王たちの努力と戦争によってその地位は変動することになります。

イギリスとの関係

1760年、サンバージー2世が継嗣なくして亡くなり、1762年にシヴァージー3世が養子として迎えられ、王位を継承しました。彼の治世中の1812年にはイギリスとの軍事保護条約が結ばれ、コールハープルはイギリスの従属下に置かれることとなります。このことは、王国の運命に大きな影響を与えます。

継承の不確実性

1813年にシヴァージー3世が亡くなると、息子のサンバージー3世が王位を継承しますが、1821年に彼も急死。続いて、シヴァージー4世が王位を継ぐも、1822年には早世します。この一連の継承の不確実性は、王国の安定を揺るがす要因となりました。以降、摂政シャハージー、シヴァージー5世、ラージャーラーム2世、新たな王々が次々と君臨しますが、ほとんどが短命に終わりました。

近代化と教育の発展

1884年に即位したシャーフーは、教育の重要性を認識し、多くの学校やホステルの設立に尽力しました。特に彼が成立させたシャーフー・ヴェーダ学校は、1920年に設立され、地域の教育機関としての役割を果たしました。教育と文化の振興は、彼の治世において特に重視されました。

王国の終焉

1940年11月にラージャーラーム3世が死去すると、コールハープルの王統は再び絶えますが、1941年12月にシヴァージー7世が養子として迎えられました。そして1946年9月、シヴァージー7世が亡くなり、王国はさらに危機的な状態に陥ります。1947年8月15日、インド独立と同時にコールハープル藩王国はインドに帰属することとなり、王国としての歴史は幕を閉じました。

歴代君主の足跡

1. シヴァージー2世（1710年 - 1714年）
2. サンバージー2世（1714年 - 1760年）
3. シヴァージー3世（1762年 - 1813年）
4. サンバージー3世（1813年 - 1821年）
5. シヴァージー4世（1821年 - 1822年）
6. シャハージー（1822年 - 1838年）
7. シヴァージー5世（1838年 - 1866年）
8. ラージャーラーム2世（1866年 - 1870年）
9. シヴァージー6世（1871年 - 1883年）
10. シャーフー（1884年 - 1922年）
11. ラージャーラーム3世（1922年 - 1940年）
12. シヴァージー7世（1941年 - 1946年）
13. シャハージー2世（1947年）

このように、コールハープル・マラーター王国は、数世代にわたって興亡を経た記憶に残る王国でした。

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