コーンウォール (重巡洋艦)

HMS コーンウォール (HMS Cornwall, 56)

HMSコーンウォールは、イギリス海軍のカウンティ級重巡洋艦であり、正式には重巡洋艦としての分類を持っています。この艦艇の名前は、英国内のコーンウォール州に由来しており、その活躍は多くの海洋作戦に結びついています。

艦歴の始まり

この艦は1924年の10月9日に、デヴォンポートで起工されました。そして、1926年3月11日に進水し、1928年5月8日に正式に就役しました。最初の配属先は中国艦隊の第5巡洋艦戦隊であり、極東方面での任務に就きました。

日本訪問

1929年には姉妹艦の「ケント」や空母「ハーミーズ」と共に日本の港に寄港しました。具体的には、長崎港、大分県の別府港、静岡県の清水港にそれぞれ停泊しました。その後も1930年や1934年には神奈川県の横浜港、兵庫県の神戸港などを訪れるなど、日英の交流に寄与した艦艇としての歴史を見せています。

戦争への関与

1940年代に入り、第二次世界大戦が始まると、コーンウォールは連合国の一員として様々な任務に従事しました。連合国の海軍がドイツ海軍に対抗する中、特に通商破壊作戦に関与し、Uボートなどの脅威に立ち向かいました。

1941年の春、コーンウォールはドイツの仮装巡洋艦「ピンギン」を攻撃し、その戦いの中で自艦に不具合が生じても、敵艦に致命的な打撃を与えることに成功しました。この戦闘はコーンウォールの名をさらに戦史に刻む出来事となりました。

沈没

1942年には東洋艦隊に再配属され、その後インド洋での戦闘に参加しますが、クリティカルな状況で日本海軍の攻撃を受け、重巡洋艦「ドーセットシャー」とともに沈没してしまいます。この事件は多くの生存者を生む一方、艦に乗っていた多くの兵士の命を奪うことになりました。

最後の作戦

コーンウォールが遭遇した江草隆繁少佐率いる艦爆隊の攻撃により、数発の命中弾を受けた結果、艦は沈没。一夜明けても救助活動が行われ、重巡「ドーセットシャー」と共に生存者が救出されましたが、大きな悲劇がありました。

このように、HMSコーンウォールは第一次、第二次世界大戦を通じて、重要な役割を果たした艦艇であり、その歴史は今も語り継がれています。艦の在りし日の姿や活躍を見ることで、当時の海洋戦争の厳しさや艦艇に乗り込んだ乗組員の勇気を感じることができます。

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