ゴジラ (ブルー・オイスター・カルトの曲)

「ゴジラ」 (Godzilla)

「ゴジラ」は、アメリカのハードロックバンド、ブルー・オイスター・カルトによって1977年に発表された楽曲です。この曲は、同年リリースされたアルバム『スペクターズ』に収録されており、1978年にはシングルとしてもリリースされました。作詞と作曲を手掛けたのは、バンドのリード・ギタリストであるドナルド・ローザー、通称バック・ダーマで、この曲は日本の映画『ゴジラ』をテーマにして作られました。

ドナルド・ローザーが観たのは、アメリカで編集された版の『怪獣王ゴジラ』であり、後に彼はインタビューで「レイモンド・バーの出演シーンには、日本人俳優たちがカメラを見ていないことがあるのが印象的だった」と語っています。実際、彼のシーンはハリウッドで撮影され、後から編集されたものであるとのことです。また、楽曲の2番の後には、臨時ニュースを模した日本語のスピーチが挿入されています。

本作は、アルバム『スペクターズ』が全米チャートで43位を記録するも、Billboard Hot 100には入ることがありませんでした。それでも、ブルー・オイスター・カルトは多くのファンを持ち、1998年にはアメリカ制作の映画『GODZILLA』でも本曲が使用されなかったため、彼らは「Nozilla」というパロディ曲を制作しました。さらに、2019年には新たにカバーされ、映画『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』のエンドロールで使用されています。

ライヴパフォーマンス

この楽曲はライヴ演奏においても人気があり、1978年のアライブアルバム『暗黒の狂宴〜B.O.C.ライヴ』や、1982年の『Extraterrestrial Live』、2002年の『A Long Day's Night』などにおいて、実際の演奏が収録されています。また、1978年にはライヴ版がシングルとしてリリースされ、1977年のデトロイト公演の録音が収められた音源も、後にコンピレーションアルバム『Setlist: The Very Best of Blue Öyster Cult Live』に収録されております。

大衆文化での影響

「ゴジラ」は2019年までゴジラシリーズのサウンドトラックとして使用されることはなかったものの、『デトロイト・ロック・シティ』や『DOGTOWN & Z-BOYS』などの映画での使用例があります。また、音楽ゲーム『ギターヒーロー』や『ロックバンド』、さらには『Rocksmith』のダウンロード曲にも採用されています。加えて、松井秀喜選手が2003年にニューヨーク・ヤンキースに入団した際には、入場曲として使用されるなど、スポーツのシーンでもその存在感を示しました。

カヴァー

この楽曲は多くのアーティストによってカヴァーされています。スマッシング・パンプキンズはライヴで演奏し、その音源はアルバム『ギッシュ』のデラックス版に収められています。また、アクションバンドが収録したバージョンにはファンがコーラスに参加しており、フー・マンチューなど多数のバンドもカヴァーを行っています。セバスチャン・バックはライヴアルバムに収録したり、レーサーXもアルバムに収めたりと、この楽曲の影響は現在も続いているのです。

このように「ゴジラ」は、音楽のみならず、映画やスポーツといったさまざまな分野で影響を与えていることがわかります。

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