ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃

『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』

1969年12月20日に公開された本作は、東宝が製作した日本映画「ゴジラシリーズ」の第10作目です。カラーでシネマスコープ形式で制作され、観客動員数は148万人を記録しましたのは、同時上映の『コント55号 宇宙大冒険』や『巨人の星 ゆけゆけ飛雄馬』に続く形です。

作品の概要

本作品は、他のゴジラ作品とは一線を画し、怪獣が存在する日常社会を舞台にしています。劇中に登場する怪獣たちは、少年の夢の中にのみ現れる存在として描かれ、特に「公害問題」や「鍵っ子」、さらには「児童誘拐」といった社会的テーマが取り入れられているのが特徴です。ただし、公害問題については控えめに扱われており、次回作『ゴジラ対ヘドラ』でより真剣に取り上げられました。この映画のPRイベントでは、佐原健二や中真千子、そしてゴジラやミニラ、ガバラが出演し、当時の話題を集めました。

アメリカでは『GODZILLA'S REVENGE』というタイトルで公開され、オープニングには独自の楽曲が使われました。脚本家ジョン・ファサーノは、いじめられっ子だった自身の幼少期にこの映画を観たことがきっかけで、いじめっ子に立ち向かう決意を固めたというエピソードもあります。

ストーリー

物語は神奈川県川崎市に住む小学生、三木一郎の視点から展開します。一郎はいじめられっ子で、両親が共働きという環境から、鍵っ子として孤独を感じています。彼の楽しみは、近所のおもちゃコンサルタント南信平の作った玩具で遊ぶことです。ある日、自作のコンピューターで夢の世界に飛び込んだ一郎は、怪獣島でゴジラの息子・ミニラと出会います。

ここで一郎は、自分をいじめているガキ大将と同じ名前を持つ怪獣ガバラがミニラをいじめていることを知り、彼を励まします。一郎は自家製のコンピューター用の部品を探していると、逃げ込んだ廃工場で銀行強盗の免許証を拾います。その後、強盗に家に押し入られ誘拐されますが、彼はミニラの身を案じて怪獣島へと向かいます。

ミニラがガバラに苦しめられている際、一郎は彼に作戦を教え、ミニラはガバラに反撃することができます。そんな中、助けに来たゴジラがミニラを讃え、ガバラとの戦闘が始まります。最終的には、ガバラが defeated すると、一郎は目を覚まし、知恵を使って強盗に立ち向かいます。警官隊の到着で強盗は逮捕され、一郎は無事に逃れて、インタビューを受けた際にはもういじめられっ子ではなくなっていました。

登場人物

• - 三木 一郎: 小学2年生で、怪獣と機械いじりが趣味ですが気が弱い。
• - 三木 健吉: 一郎の父で貨物列車の運転手。
• - 三木 タミ子: 一郎の母で料亭に勤めています。
• - 南 信平: おもちゃコンサルタントで、一郎の面倒を見てくれる存在。
• - 千林: 銀行強盗犯。
• - 奥田: 千林の子分です。
• - ガバラ: 一郎をいじめている小学校のガキ大将。
• - サチ子: 一郎の友達でガールフレンドです。

まとめ

『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』は、怪獣映画としては異色の作品ながら、児童向け映画として高く評価されています。内容が豊かで、テーマがしっかりと描かれているため、今でも多くの人々に愛されています。

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