ゴラン・ドラギッチ

ゴラン・ドラギッチ（Goran Dragić, 1986年10月21日 - ）は、スロベニアのリュブリャナ出身の元プロバスケットボール選手です。ポジションはポイントガード、またはシューティングガードとして活躍しました。

NBA以前

2003年、17歳でスロベニア2部リーグのチームでプロとしてのキャリアをスタートさせました。翌2004年には、スロベニア1部リーグのチームへ移籍し、着実にステップアップを果たします。

2006年には、20歳という若さでスロベニアA代表に選出され、同年開催された世界選手権に出場。国際舞台での経験を積みました。

NBAでの活躍

2008年のNBAドラフトにおいて、サンアントニオ・スパーズから2巡目45位で指名を受けました。しかし、以前からドラギッチに注目していたフェニックス・サンズがスパーズにトレードを打診。将来のドラフト指名権との交換で交渉権を獲得し、ドラギッチと3年契約を結びました。

サンズでは主に、名ポイントガードであるスティーブ・ナッシュの控えとしてプレーしました。2009-10シーズンのウェスタンカンファレンスファイナルでは、ロサンゼルス・レイカーズとの対戦で、同じスロベニア出身のサーシャ・ブヤチッチと激しいマッチアップを繰り広げ、舌戦を繰り広げる場面もありました。両者は以前から仲が悪かったとされています。

2010-11シーズン途中にヒューストン・ロケッツへ移籍。これを機に先発としての地位を確立しました。

ロケッツでの活躍が認められ、2012-13シーズンにはフェニックス・サンズに復帰。中心選手としてチームを牽引しました。2013-14シーズンには、最も成長した選手に贈られるMIP賞を受賞。2014年2月27日のニューオーリンズ・ペリカンズ戦では、自己最高の40得点を記録しました。また、2014-15シーズンには、弟であるゾラン・ドラギッチがサンズに加入し、兄弟で同じチームでプレーすることになりました。

2015年2月19日、弟のゾランと共にマイアミ・ヒートへ移籍。シーズン終了後にはFAとなりましたが、ヒートと5年9000万ドルという大型契約で再契約を結びました。

2017-18シーズンには、自身初となるオールスターゲームへの出場を果たしました。これは、負傷したケビン・ラブの代替としての選出でした。2018年3月14日のサクラメント・キングス戦では33得点を記録しましたが、試合はオーバータイムの末に敗れています。

2019-20シーズンも好調を維持し、チームはファイナルに進出。しかし、ロサンゼルス・レイカーズとのファイナル第1戦で負傷し、その後数試合を欠場。怪我を押して出場した第6戦も敗れ、チャンピオンリング獲得はなりませんでした。

2021年9月、カイル・ラウリーとのサイン・アンド・トレードで、プレシャス・アチュワと共にトロント・ラプターズへ移籍。しかし、移籍後に「望んでいたチームではなかった」と発言したことや、ルカ・ドンチッチとのプレーを希望していると報じられたことから、ラプターズファンから批判を浴びました。その後、謝罪したものの、シーズンでは5試合に出場した時点でチームを離脱しました。

2022年2月10日、サデウス・ヤング、ドリュー・ユーバンクスと2022年ドラフト2巡目指名権とのトレードで、2022年ドラフト1巡目指名権とともにサンアントニオ・スパーズへ移籍。その後、バイアウトに合意しFAとなると、スティーブ・ナッシュがヘッドコーチを務めるブルックリン・ネッツと契約を結びました。

2022年8月2日にはシカゴ・ブルズと1年契約を締結しますが、2023年2月28日に解雇されます。その後、2023年3月4日にミルウォーキー・バックスと契約。そして、同年12月31日に現役引退を発表しました。

ゴラン・ドラギッチは、その卓越したスキルとリーダーシップで、多くのチームで重要な役割を果たしました。特に、フェニックス・サンズとマイアミ・ヒートでの活躍は目覚ましく、スロベニア代表としても長年にわたりチームを牽引しました。彼のキャリアは、多くのバスケットボールファンに記憶されることでしょう。

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