ゴーフォーワンド

ゴーフォーワンド：アメリカ競馬史に輝く名牝とその悲劇

ゴーフォーワンドは、アメリカで活躍した競走馬です。1989年には最優秀2歳牝馬、1990年には最優秀3歳牝馬に選出され、1996年にはアメリカ競馬の殿堂入りを果たしました。ブラッド・ホース誌による20世紀のアメリカ名馬100選にもランクインするなど、その名声を不動のものとしています。

デビュー戦を圧勝で飾ると、続くレースでも圧倒的な強さを見せつけました。フリゼットステークスで惜敗したものの、ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルフィリーズでは見事勝利し、2歳女王の座に輝きました。

3歳シーズンも順調にスタート。ボーモントステークス、アッシュランドステークスと圧勝し、ケンタッキーオークスでの優勝が期待されました。しかし、シーサイドアトラクションに敗れ2着に終わります。それでも、ゴーフォーワンドはその後見事に復活。G1レースを5連勝し、その類まれな能力を証明しました。

そして迎えたブリーダーズカップ・ディスタフ。圧倒的な支持を集め1番人気に推されました。しかし、レース終盤、最後の直線で故障が発生。落馬し、予後不良となってしまいました。この事故は、ブリーダーズカップ史上最大の悲劇の一つとして、今なお語り継がれています。騎乗していたランディー・ロメロ騎手も重傷を負いました。

ゴーフォーワンドの生涯成績は、ブリーダーズカップ・ディスタフを除けば驚異の100%連対率を誇ります。その安定感から、かつての名馬ラフィアンの再来と評されるほどでした。しかし、両馬ともにベルモントパーク競馬場で故障という、同じような形でその生涯を終えているという共通点も持ち合わせています。

ゴーフォーワンドの功績を称え、アメリカのサラトガ競馬場ではゴーフォーワンドハンデキャップというG2競走が開催されています。

彼女の半姉アサーテインの曾孫には、日本の宝塚記念で勝利したブローザホーンがいます。

ゴーフォーワンドは、その圧倒的な強さと、そして悲劇的な最期によって、アメリカ競馬史に永遠にその名を刻む存在となりました。彼女の輝かしい功績と、そして惜しまれる最期は、多くの競馬ファンにとって忘れられない記憶として、これからも語り継がれていくことでしょう。

主な戦績

1989年: ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルフィリーズ (G1) 優勝
1990年: アッシュランドステークス (G1)、マザーグースステークス (G1)、テストステークス (G1)、アラバマステークス (G1)、マスケットステークス (G1)、ベルデイムステークス (G1)、ボーモントステークス (G3) 優勝

血統

詳細な血統情報については、関連資料を参照ください。

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