サウスランド地方

サウスランド地方

サウスランド地方は、ニュージーランド南島の最南端に位置する地方で、マオリ語では「ムリヒク」と呼ばれています。広大な28,681平方キロメートルの面積を有し、南島の中でも特に自然豊かな地域として知られています。地方内には同名のサウスランド地区も含まれています。

地理と都市

サウスランド地方の中心都市はインバーカーギルで、この地域唯一の都市です。他にゴアという町があり、行政区としてはサウスランド地区と合わせて2つの地区で構成されています。インバーカーギルはサウスランド地方の行政、経済、文化の中心として重要な役割を担っています。

歴史

かつてサウスランドはオタゴ州の一部でしたが、1861年から1870年までの間、独自のサウスランド州として存在していました。しかし、財政難によりオタゴ州に再統合され、1876年にはニュージーランドの州制度が廃止されました。短い期間ながらも、独自の州としての歴史を持っていたことは、地域の人々のアイデンティティに影響を与えています。

住民と人口

サウスランド地方の人口は約10万人で、ニュージーランド国内では人口密度が2番目に低い地域です。広大な土地に人口が少ないため、都市部から離れると静かで穏やかな環境が広がっています。人口密度が低いことは、豊かな自然を保護する上でも重要な要素となっています。

政治と行政

サウスランド地方は、クルーサ＝サウスランドとインバーカーギルの2つの国政選挙区に分けられており、選出された国会議員が国の政治に参画しています。地方政府としては、サウスランド広域自治体、サウスランド地区、そしてインバーカーギル市の各地方政府があり、いずれもインバーカーギルに所在地を置いています。サウスランド地区には、ウィントンやラムズデンの町、そしてスチュアート島も含まれています。

観光

サウスランド地方は、その自然美で多くの観光客を魅了しています。特に有名なのは、7,860平方キロメートルもの広さを誇るフィヨルドランド国立公園です。壮大なフィヨルド地形や手つかずの自然が残るこの国立公園は、サウスランド地方を代表する観光地の一つです。また、大部分がラキウラ国立公園として保護されているスチュアート島もサウスランド地方の管轄下にあります。この島は、多様な動植物が生息する自然豊かな場所として知られています。

観光業はサウスランド地方の経済を支える主要な要素であり、2003年には3億6,800万ニュージーランドドルもの収入がありました。そのうち9,200万ニュージーランドドルがフィヨルドランド地域で消費されています。これらの数字は、観光業が地域経済に与える影響の大きさを物語っています。

サウスランド地方は、歴史、自然、文化が調和した魅力的な地域です。訪れる人々は、その広大な自然とゆったりとした時間の流れの中で、忘れられない経験をすることができるでしょう。

外部リンク

サウスランド広域自治体のサイト (英語)
サウスランド地区のサイト (英語)

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