サウンドリング

有限会社サウンドリング：日本のアニメーション史を彩った音響制作会社

有限会社サウンドリングは、日本のアニメーションや映画における音響効果制作を専門とする会社でした。1995年5月1日、E&Mプランニングセンター出身の伊藤道廣氏と石野貴久氏によって設立されました。E&Mプランニングセンターは同時期に活動を停止しており、サウンドリングはその事実上の後継会社と言えるでしょう。

サウンドリングは、数々のアニメーション作品制作に携わったことで知られています。特に、東映アニメーション、J.C.STAFF、Production I.G、ガイナックスといった、日本のアニメ業界を代表するスタジオの作品に多く参加していました。その他にも、グロービジョン、フォニシア、マジックカプセル、HALF H・P STUDIOといった音響制作会社が手がけた作品にも貢献しています。

サウンドリングが制作に参加した作品は多岐に渡り、その幅広さが同社の高い技術力と信頼性を示しています。 代表的な作品を挙げると、TVアニメでは『SLAM DUNK|SLAM_DUNK』、『おジャ魔女どれみ』シリーズ、『プリキュア』シリーズ、『モノノ怪』、『xxxHOLiC』シリーズ、『生徒会役員共』、映画ではスタジオジブリ作品を始め、『テイルズ オブ ヴェスペリア 〜The First Strike〜』、『千と千尋の神隠し』など、誰もが知る人気作品が数多く含まれています。

同社には、伊藤道廣氏、石野貴久氏をはじめ、片岡陽三氏、森龍一氏、中沢真理子氏、村上大輔氏、大塚龍治氏、山田香織氏など、実力派のスタッフが所属していました。これらのスタッフは、E&Mプランニングセンターで培った経験と技術を活かし、サウンドリングにおいても質の高い音響効果制作を提供し続けました。特に伊藤道廣氏と石野貴久氏は、多くの作品で中心的な役割を担い、サウンドリングの成功に大きく貢献しました。

2015年3月に放送された『マジンボーン』を最後に、サウンドリングの作品クレジットが見られなくなりました。このことから、同社は2015年中に活動を終了したものと推測されています。活動期間は比較的短かったものの、サウンドリングは日本のアニメーション史に数多くの名作を残し、日本のアニメーション文化の発展に貢献しました。彼らの技術と情熱は、多くの視聴者の心に深く刻まれていることでしょう。

主な担当作品（E&Mプランニングセンター時代を除く）

サウンドリングが関わった作品は膨大であり、ここでは一部の作品のみを挙げます。担当スタッフも、作品によって異なっています。

TVアニメ:
朝日放送制作日曜朝8時30分枠のアニメ (ABC-ANN) - 石野貴久担当作品多数
テレビ朝日系列土曜夜7時半→夜6時枠のアニメ (ANB) - 伊藤道廣、石野貴久担当作品多数
ノイタミナ枠 (CX) - 伊藤道廣、村上大輔担当作品多数
テレビ朝日深夜アニメ枠（ANB→EX） - 伊藤道廣、石野貴久、村上大輔担当作品多数
その他多数のアニメ作品 - 各スタッフが様々な作品を担当

映画:
スタジオジブリ作品 - 伊藤道廣担当作品多数
テイルズ オブ ヴェスペリア 〜The First Strike〜 - 伊藤道廣、石野貴久担当
ONE PIECE 夢のサッカー王！- 伊藤道廣担当

OVA:
SHADOW SKILL - 伊藤道廣担当
がぁーでぃあんHearts - 石野貴久担当
その他多数のOVA作品

Webアニメ・その他:
魔法遊戯 - 伊藤道廣、石野貴久担当
機動警察パトレイバー the Movie|機動警察パトレイバー_the_Movie/2 the Movie (5.1chバージョン) - 伊藤道廣担当
その他多数のWebアニメ作品

サウンドリングのスタッフは、その後もアニメ業界で活躍しており、彼らの技術と経験は、日本のアニメーション業界に多大な影響を与え続けています。サウンドリングという会社名は、もはや存在しませんが、彼らの作品は、これからも多くの人々に感動を与え続けるでしょう。

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