サッサリ県

サッサリ県について

サッサリ県（Provincia di Sassari）は、イタリア共和国サルデーニャ自治州に属する県の一つです。サルデーニャ島の北西部に位置し、県都はサルデーニャ第二の都市であるサッサリです。2016年9月現在、サルデーニャ州では県級行政区画統廃合のプロセスが進められており、サッサリ県は旧オルビア＝テンピオ県を編入しました。これにより、県の領域は拡大しています。

名称

サッサリ県は、標準イタリア語以外にも以下の名称で呼ばれています。

サルデーニャ語: Provìntzia de Tàtari
サッサリ語: Prubìnzia di Sàssari

これらの名称は、地域ごとの言語文化を反映しています。

地理

サッサリ県は、サルデーニャ島の北西部に位置し、北はアジナーラ湾、西はサルデーニャ海に面しています。県都サッサリは県域の中央やや西北寄りに位置し、オルビアから西南西へ約82km、オリスターノから北へ約91km、コルシカ島のアジャクシオから南へ約134km、州都カリャリから北北西へ約174km、首都ローマから西南西へ約352kmの距離にあります。

県の北西にはアジナーラ島があり、自然豊かな景観を形成しています。

隣接する県は以下の通りです。

北東 - オルビア＝テンピオ県
南東 - ヌーオロ県
南 - オリスターノ県

行政区画

サッサリ県には、92のコムーネ（基礎自治体）が属しています。主要なコムーネとしては、人口5000人以上の都市がいくつかあり、それぞれが地域の文化や経済を支えています。

交通

サッサリ県は、鉄道網が整備されており、島内の主要都市とのアクセスが可能です。以下のような路線が運行しています。

トレニタリア

カリャリ＝ゴルフォ・アランチ線: カリャリからオリスターノ、オツィエーリを経由してオルビアやゴルフォ・アランチへ至る路線です。
オツィエーリ・キリバニ＝ポルト・トッレス・マリッティマ線: オツィエーリからサッサリを経由してポルト・トッレスへ至る路線です。

サルデーニャ鉄道

サッサリ＝アルゲーロ線: サッサリとアルゲーロを結ぶ路線です。
サッサリ＝ソルソ線: サッサリとソルソを結ぶ路線です。
サッサリ＝テンピオ＝パラーウ線（トレニーノ・ヴェルデ）: サッサリからテンピオを経由してパラーウへ至る観光路線です。これは「トレニーノ・ヴェルデ」として知られる観光列車で、美しい景色の中を走ります。
サッサリ・トラムトレイン：サッサリ市内とその周辺を結ぶ路面電車です。

空港

フェルティリア空港：県内にはフェルティリア空港があり、国内外からのアクセスが可能です。

文化

サッサリ県は、多様な言語文化が共存する地域です。

言語:
県北端部では、サルデーニャ語よりもコルシカ語の影響を強く受けた言葉が話されており、これらの言語変種はコルシカ語の方言と分類されることもあります。
サッサリを中心とする県域北部で話されているサッサリ語は、コルシカ語に加えてトスカーナ語の影響も受けています。
県域南部ではサルデーニャ語ログドーロ方言が話されています。
* アルゲーロ近辺では、中世期の要素を受け継ぐカタルーニャ語の変種であるアルゲーロ方言が使用されています。

これらの言語は、地域の歴史や文化を色濃く反映しています。

サッサリ県は、自然と文化が豊かな地域であり、多くの観光客を魅了しています。多様な言語と歴史的な背景を持ち、サルデーニャ島の魅力を体現する場所の一つです。

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