サッポロ銀座ビル

サッポロ銀座ビルの歴史と再開発

サッポロ銀座ビル（サッポロぎんざビル）は、東京都中央区銀座に位置する複合商業ビルで、2014年までその姿を見せていました。地上10階、地下4階からなるこのビルは、サッポロビールグループに属するサッポロ不動産開発が所有していました。ビルは晴海通りと中央通りが交わる銀座四丁目交差点の南側角に立地し、内部には日産銀座ギャラリーやビアホール「銀座ライオン」などが存在していたことから、多くの人々に親しまれていました。

歴史的背景

この地は1886年から1909年まで毎日新聞社（横浜毎日新聞の前身）が営業していた場所です。1911年には築地精養軒による「カフェー・ライオン」がオープンし、その後1931年に経営が大日本麦酒に移管され、ビアホール「ライオンヱビスビヤホール」として新たに始動しました。1936年には隣接地を買収し、2階建てへと拡張され、1940年ごろには「銀座ライオン」という名で知られるようになりました。

銀座ライオンは、交差点角に位置するヱビスビールの角から「角エビ」とも称され、多くの人たちに愛された飲食店となります。しかし、1945年の戦災で焼失したものの、その後はバラック建物で営業を続け、1952年には改装を経て再オープンしました。1970年には全く新しいサッポロ銀座ビルとしての姿を現し、地域のランドマークとして君臨しました。

建物の再開発

しかし、時が経つにつれてビルの老朽化が著しくなり、サッポロ銀座ビルは2014年春に営業を終了することになりました。同年、隣接する呉服店「つゞれ屋」とともに再開発が計画されました。2014年4月からは既存の建物の解体が始まり、2015年3月10日には新しい建物の起工式が執り行われました。

そして、2016年9月24日には「GINZA PLACE」と名付けられた新施設が、地上11階、地下2階の構造で再オープンしました。新しい施設内には、再び銀座ライオンや、日産銀座ギャラリーが戻り、多くの来訪者に賑わいをもたらしました。また、旧ソニービル内にあったソニーのショールームとソニーストアもこの場所に移転してきました。

広告塔の存在

サッポロ銀座ビルの屋上には、2005年から「サッポロスター★ビジョン」という広告塔が稼働していました。この設備は赤、青、緑の1700基のネオンを用意し、夜にはサッポロビールの象徴である★印や、ビールをイメージしたテーマ映像を流すものでした。また、2009年にはダイキン工業による温度計を含むLED式サインも追加され、ビルの存在感を一層高めていました。しかし、改築後の銀座プレイスには広告物が設置されていません。

このように、サッポロ銀座ビルは長い歴史の中で多くの変遷を経ており、再開発によって現代的な名所として再生されることとなりました。

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