サモア諸島

サモア諸島は、南太平洋に浮かぶポリネシアに属する島嶼群です。ニュージーランドとハワイ諸島に次ぐポリネシア最大の島であるサバイイ島や、ウポル島、トゥトゥイラ島など、大小さまざまな島々から構成されています。

西経171度線を境に、西側はサモア独立国、東側はアメリカ領サモアとして、異なる道を歩んでいます。住民のほとんどはポリネシア系のサモア人で、サモア語と英語が公用語として用いられています。

歴史

サモア諸島は、ポリネシアの中でも特に古い歴史を持つ地域であり、紀元前1000年頃にはすでに人々が居住していたと考えられています。18世紀に西洋人が来航して以降は、列強の思惑が交錯する舞台となりました。アメリカ、イギリス、ドイツが領有権を争った結果、1899年の三国間協定によって、西経171度線を境界として、西側をドイツ、東側をアメリカが領有することに決定しました。

第一次世界大戦でドイツが敗北すると、西サモアは1919年にニュージーランドを受任国とする国際連盟の委任統治領となりました。その後、1946年に国際連合の信託統治領へと移行します。長きにわたる植民地支配からの解放を求める人々の努力が実り、1962年に西サモアとして独立を果たしました。これは、太平洋地域において植民地支配から独立を達成した最初の国という画期的な出来事でした。1997年には、国名を現在のサモア独立国に変更しています。

一方、東サモアは現在もアメリカの海外領土であり、国際連合の非自治地域リストに記載されています。1967年に独自の憲法が発効し、自治政府が成立していますが、アメリカ合衆国下院には議決権を持たない代表を送っています。

地理

サモア諸島は、フィジーから約800km、トンガから約590km、ニュージーランドから約2900km、ハワイから約4000kmの距離に位置しています。主要な島は火山島であり、小さな島は環礁となっています。有人島は13あり、南緯13度～14度、西経169度～173度付近に点在しています。

サモア独立国の面積は2831平方キロメートル、人口は約18万5千人です。最大の都市はアピアで、人口は約3万8千人です。アメリカ領サモアの面積は199平方キロメートル、人口は約6万5千人です。最大の都市はパゴパゴで、人口は約1万5千人です。サモア独立国の最高峰は、サバイイ島中央部に位置するシリシリ山で、標高は1858mです。アメリカ領サモアの最高峰は、タウ島のラタ山で、標高は963mです。

言語

サモア諸島の公用語は、サモア語と英語です。家庭内ではサモア語が主に使われていますが、公文書では両方の言語が併記されることもあります。

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