サレジオ会

サレジオ会とは

サレジオ会（羅: Societas Sancti Francisci Salesii、英: Society of Saint Francis de Sales、英: Salesians of Don Bosco、略称: S.D.B.）は、カトリック教会の修道会であり、1859年にイタリアの司祭ヨハネ・ボスコによって創立されました。会員数はイエズス会に次ぐ規模を誇ります。サレジオ修道会とも呼ばれています。

創立の背景

創立者ヨハネ・ボスコは、1815年、イタリアのピエモンテ州で生まれました。1841年に司祭に叙階された後、当時の社会情勢、特に産業革命とリソルジメントの中で、貧困に苦しむ青少年たちが放置されている現状に心を痛め、彼らのために生涯を捧げることを決意しました。1859年にサレジオ会を設立し、1869年に教皇から正式な認可を受け、1874年には会憲が公式に承認され、教皇直属の修道会となりました。

名称の由来

サレジオ会の名称は、宗教改革の時代に活躍した聖フランシスコ・サレジオ（1567-1622）に由来します。彼の「一樽の酢より一匙の蜂蜜のほうが、よく人々の心をとらえることができる」という言葉に象徴される優しさと愛の精神は、ヨハネ・ボスコの教育理念に大きな影響を与えました。

日本での活動

サレジオ会の日本での活動は、1926年にヴィンチェンツォ・チマッティ神父率いる宣教師団が宮崎に到着したことから始まりました。1928年には出版事業を行うドン・ボスコ社を設立し、1932年には高齢者と孤児のための救護院を開設しました。その後、1933年に宮崎神学校、1934年に東京育英工芸学校を設立しました。1937年にはサレジオ会日本管区が認可され、宮崎カリタス修道女会（現：イエスのカリタス修道女会）が創立されました。

第二次世界大戦後、1946年には戦災孤児救済のため、中津ドン・ボスコ学園と東京サレジオ学園を開設しました。1950年には大阪星光学院中学校・高等学校、1960年には目黒サレジオ中学校・高等学校（現：サレジオ学院中学校・高等学校）を創立し、中高一貫教育に力を入れています。教会運営においては、東京大司教区からいくつかの教会を任されています。

また、サレジオ会の姉妹会として、1872年に設立された女子修道会であるサレジアン・シスターズ（扶助者聖母会）があり、日本でも1929年に宮崎に修道院、1940年に東京に星美学園を設立し、教育活動を行っています。

その他の情報

東京都調布市のカトリック調布教会に隣接する調布サレジオ神学院内には、ガエタノ・コンプリ司祭が館長を務める「チマッティ資料館」があります。この資料館は、日本におけるサレジオ会の歴史を物語る貴重な資料を所蔵しています。

現在の日本管区長は、2018年現在、使徒ヤコブ濱口秀昭神父が務めています。また、仙台教区および高松教区教区長であったフランシスコ・ザビエル溝部脩司教、カトリックさいたま教区のマリオ山野内倫昭司教もサレジオ会の会員です。

関連資料

Bosco, G., Memorie dell'Oratorio di S. Francesco di Sales dal 1815 al 1855. (石川康輔訳「ドン・ボスコ自叙伝」）
The Salesian Society, Catholic Encyclopedia
St. John Bosco, Catholic Encyclopedia
St. Francis de Sales, Catholic Encyclopedia

関連項目

ヴィンチェンツォ・チマッティ
サレジアン・シスターズ
イエスのカリタス修道女会
カトリック碑文谷教会
カトリック別府教会

外部リンク

サレジオ会日本管区
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サレジアン・シスターズ日本管区
サレジアン・ファミリー・リンク
チマッティ資料館
ドン・ボスコ社
ドン・ボスコ社 (@DonBoscoSha) - X
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