ヨハネ・ボスコ

ドン・ボスコ：生涯を青少年教育に捧げた聖人

ジョヴァンニ・メルキオッレ・ボスコ（ドン・ボスコ、1815年8月16日 - 1888年1月31日）は、19世紀の北イタリアで活躍したカトリック司祭、教育者です。彼はカトリック修道会であるサレジオ会、扶助者聖母会（サレジアン・シスターズ）の創立者として知られています。カトリック教会および聖公会で聖人とされており、カトリック教会では出版関係者の守護聖人です。記念日は1月31日。「ドン」はイタリアにおいて高位聖職者への敬称であり、「ヨハネ」はジョヴァンニを日本のキリスト教式に読んだものです。

生涯

1815年、ヨハネ・ボスコはピエモンテ州カステルヌオヴォ郊外のベッキ村で生まれました。1835年から1841年まで、キエリの大神学校で哲学と神学を学び、1841年に当時のサルデーニャ王国の首都トリノで司祭に叙階されました。19世紀後半のイタリアは、統一運動と産業革命の波に洗われ、多くの青少年が社会から疎外されるという現実がありました。ヨハネ・ボスコは、そのような貧しい青少年たちのために生涯を捧げることを決意します。

1859年、ヨハネ・ボスコはサレジオ会を設立し、1869年に教皇から正式認可を受けました。さらに、1872年には扶助者聖母会を設立し、女子教育にも力を注ぎました。1874年4月3日、サレジオ会の会憲が教皇から公式承認され、サレジオ会は教皇直轄の修道会となりました。彼は学校事業や社会事業を通じて、多くの人々を導き、社会に貢献しました。

1888年1月31日、ヨハネ・ボスコは帰天しました。彼の葬儀には10万人もの人々が参列し、その人望の厚さを物語りました。1934年には列聖され、聖人としての地位を確立しました。現在、サレジオ会の本部はローマにあり、ヨハネ・ボスコの理想を受け継ぎ、世界中で青少年教育活動を展開しています。

参考文献

エンツォ・ビアンコ、カルロ・デ・アンブロジオ 著、扶助者聖母会 訳『ドン・ボスコ』ドン・ボスコ社、1980年12月8日。
小坂井澄『葡萄畑から遠い道―ドン・ボスコの生涯』春秋社、1987年9月30日。ISBN 4-393-21707-1。

関連項目

サレジオ会
修道会
聖者の一覧

外部リンク

ドン・ボスコについて - DON BOSCO JAPAN
サレジオ会編、『福者ドン・ボスコ伝』日本カトリック刊行会、1930年
St. John Bosco, Catholic Encyclopedia（英語）
St. John Bosco, Vita del santi（英語）
SalesianGC27　Canonization of Don Bosco（ドン・ボスコ列聖式の動画、1934年）
* サレジオ会日本管区

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