サンクゼール

株式会社サンクゼールの概要

株式会社サンクゼールは、長野県飯綱町を本拠地とする食品製造会社です。自身の企画から製造、さらには自社店舗での販売までを一貫して行う製造小売業を営んでいます。サンクゼール、久世福商店、THE GROCERY & WINEの3つのブランド名で、多様な店舗展開を実現しています。

この会社は、食品卸売業社の久世の創業者である久世福松の三男、久世良三によって1982年に設立されました。設立当初は、ペンションの経営から退いた久世氏が、リンゴジャムを販売することから事業をスタートさせました。その後、ジャム製造のに参加し、現在ではパスタソースやドレッシング、ワイン、シードル、アップル・ブランデーなども手掛けています。

「農場から食卓まで」というコンセプトのもと、品質に自信のある商品を提供することで、顧客からの支持を受けています。2019年4月末の時点では、自社の店舗数が150を超え、アメリカでの「KUZE FUKU & SONS」ブランド展開も行っています。

本社には、ワイナリー、レストラン、チャペルを併設しており、隣接するブドウ園では、シャルドネ、メルロー、カベルネ、ピノ・ノワールの栽培に力を入れています。また、農林水産省からは、6次産業化への意欲が高い企業と評価されています。

社名の「サンクゼール」は、創業者の名字「久世」から派生したものです。また、ブランド名の「久世福商店」は、創業者の親族に由来します。

沿革

株式会社サンクゼールは、多くの変遷を経て成長を遂げてきました。ここでは、その歴史を概観します。

• - 1975年 - 久世良三、ペンション経営を開始。
• - 1979年 - 久世まゆみが手作りジャムの製造販売を始める。
• - 1982年 - 株式会社斑尾高原農場が設立される。
• - 1985年 - 三水村での本社、工場、農園の建設がスタート。
• - 1999年 - サンクゼール軽井沢店がオープンし、直営店第1号となる。
• - 2002年 - 世界モンドセレクションでの金賞受賞が始まり、品質が認められる。
• - 2005年 - 社名を株式会社サンクゼールに変更。
• - 2019年 - 自社店舗数が150を達成。
• - 2022年 - 東京証券取引所グロース市場に上場。

不祥事とその対応

一方で、2020年3月には公正取引委員会から、下請法違反の指摘を受けました。これは、食品製造の下請け事業者に対し、商品納入に関する費用を一方的に差し引く契約を結んでいたことが原因で、差し引かれた総額は約3725万円に及びました。これを受けて、サンクゼールは再発防止に努め、問題解決に向けた措置を取りました。

このように、株式会社サンクゼールは、さまざまな商品展開や独自のビジネスモデルを持ちながら、良質な製品を提供し続けています。今後のさらなる発展にも期待が寄せられています。

もう一度検索