サンスキ・モスト

サンスキ・モスト：ボスニア・ヘルツェゴビナの歴史と文化が交差する都市

サンスキ・モストは、ボスニア・ヘルツェゴビナ北西部に位置する都市であり、同名の基礎自治体の中心地です。ボスニア・ヘルツェゴビナ連邦のウナ＝サナ県に属し、ボサンスカ・クライナ地方のサナ川の畔に位置しています。

古代から近代までの歴史

サンスキ・モスト周辺地域は、地理的な条件に恵まれていたため、先史時代から人々が居住していました。ローマ人到来以前にはイリュリア人が住んでいたとされますが、中世までの記録は多くありません。1244年の文書には、この地の教区に関する記述が見られます。16世紀にはオスマン帝国の支配下に入り、約300年間その統治が続きました。

19世紀に入るとオスマン帝国の衰退とともに、ハプスブルク家の影響力が強まり、民族構成にも変化が生じました。オーストリア＝ハンガリー帝国時代には、他の地域と同様に開発が進められました。第一次世界大戦後、サンスキ・モストを含む地域はヴルバスカ自治州の一部となりました。第二次世界大戦中には、パルチザンによる抵抗運動が展開されました。

1992年から1995年のボスニア・ヘルツェゴビナ紛争中、サンスキ・モストはセルビア人勢力であるスルプスカ共和国の支配下に置かれました。この時期、非セルビア系の住民は虐殺や追放などの民族浄化に遭いました。1995年10月には、ボスニア・ヘルツェゴビナ軍が進軍し、今度は多くのセルビア系住民が町を逃れる事態となりました。2004年には、オシュトラ・ルカがサンスキ・モストから分離し、スルプスカ共和国に属する自治体となりました。

人口と民族構成

1961年以降、町の面積は拡大していますが、人口増加はわずかです。1991年の市街人口は17,144人でした。紛争の影響などにより、民族構成は大きく変化しています。

ゆかりの人物

ヴカシン・ブライッチ：歌手

観光

サンスキ・モストには、美しい自然や歴史的な建造物など、観光スポットが点在しています。サナ川でのリバーアクティビティや、周辺の自然を楽しむハイキングなどもおすすめです。

外部リンク

http://www.sanskimost.com/
http://www.sanski-most.info
http://www.pobrijezje.com

サンスキ・モストは、その豊かな歴史と文化、そして美しい自然を通じて、訪れる人々に忘れられない印象を与えるでしょう。

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