ウナ＝サナ県

ウナ＝サナ県は、ボスニア・ヘルツェゴビナ連邦を構成する県の一つで、県都はビハチに置かれています。この地域は、歴史的にツァジンスカ・クライナと呼ばれてきた地域とほぼ同じ範囲を包含しています。

県の名前は、県内を流れる二つの重要な河川、ウナ川とサナ川に由来します。これらの川は、地域の自然と景観を特徴づける重要な要素となっています。

基礎自治体

ウナ＝サナ県は、以下の基礎自治体で構成されています。

ビハチ（県都）
ボサンスカ・クルパ
ボサンスキ・ペトロヴァツ
ブジム
ツァジン
クリュチ
サンスキ・モスト
ヴェリカ・クラドゥシャ

これらの自治体は、それぞれの地域的特性と文化を持っています。

人口構成

2001年の推計によると、ウナ＝サナ県には約30万5千人が居住しており、その大部分はボシュニャク人です。また、セルビア人も居住しており、特にボサンスキ・ペトロヴァツに多く見られます。

2003年の人口調査では、ウナ＝サナ県の人口は30万4千人で、民族別の内訳は以下の通りでした。

ボシュニャク人: 286,989人 (94.3%)
セルビア人: 10,343人 (3.4%)
クロアチア人: 5,596人 (1.8%)
その他: 1,253人 (0.4%)

このデータから、ウナ＝サナ県はボシュニャク人が多数を占める地域であることがわかります。しかし、セルビア人やクロアチア人などの少数民族も居住しており、多様な文化が共存しています。

交通

ウナ＝サナ県はクロアチアと地理的に近接しており、細長い形状をしています。そのため、多くの交通路がクロアチアのザグレブやアドリア海沿岸地方へと繋がっています。例えば、ボサンスキ・ノヴィからビハチを経由してクニンを結ぶ鉄道路線があります。この路線は、地域間の移動や物流において重要な役割を果たしています。

また、ビハチの近く、現在のクロアチアとの国境付近には、かつてユーゴスラビア最大の軍事空港であったジェリャヴァ空軍基地が存在します。この基地は、冷戦時代には重要な戦略拠点でしたが、現在は使用されていません。

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