サンタ・クルス島 (ガラパゴス)

サンタ・クルス島の概要

サンタ・クルス島は、エクアドルが管理するガラパゴス諸島の一部であり、その面積は986平方キロメートル、最高峰は864メートルの山です。この島の名前は、聖なる十字架に由来し、英語名の「インディファティガブル」は、かつてのイギリス海軍の艦船から取られています。

地理的特徴

サンタ・クルス島は、群島の中心に位置し、イサベラ島に次いで2番目に大きい島です。約200万年前に形成されたこの島は、かつての火山活動の影響を大いに受けており、その最後の噴火はおおよそ150万年前に行われたとされています。火山活動の跡として、形成されたロス・ヘメロス（または「双子」）と呼ばれる2つの大きな陥没孔や、島内には多くの溶岩トンネルが見られます。

南岸にはプエルト・アヨラという町があり、ここは島で最も人口の多い場所です。住民の多くは農業や畜産業に従事しています。また、プエルト・アヨラは観光の中心でもあり、近年増加する観光客を受け入れるためのホテルが並びます。

歴史

サンタ・クルス島への入植は1930年代に始まり、その後、新たな村が誕生しました。特に1935年にはフロレアナ島からの移住者がこの島に加わり、アカデミー湾を中心に村が発展しました。その後もチャールズ・ダーウィン研究所の設立（1964年）や国立公園管理局の設置（1968年）が行われ、とうとう1978年にはガラパゴス諸島が世界遺産に登録されました。

2004年には、島の居住人口が1万1388人、さらに2010年には1万5393人に増加していることが示されています。

主な観光スポット

サンタ・クルス島には多くの観光名所があり、特に以下のスポットが訪れる価値があります：

• - チャールズ・ダーウィン研究所: 生物多様性の保全や研究を行っており、ゾウガメの飼育・繁殖プログラムも実施しています。
• - ゾウガメ保護区: 多様な鳥類が生息するエル・チャト保護区を含み、地元の自然を観察することができます。
• - ロス・ヘメロス: 双子の陥没孔で、噴火による火山活動の痕跡を見学できます。
• - トルトゥガ湾: 美しい砂浜とマングローブ林が広がり、ウミガメの繁殖地としても知られています。

気候

サンタ・クルス島は赤道に近い位置にありますが、ペルー海流の影響により湿度があり、霧雨の降る日が多い。冷涼な時期は6月から11月で、温暖な季節は12月から5月にかけて特徴的です。降水量は地域によって異なり、北側と南側で明確な違いがあります。

植物相

この島の環境は多様であり、高地の湿潤地帯から低地の乾燥地帯まで、各種の植物が生育しています。マングローブ林の他、特徴的なスカレシア林やサボテン林が見られ、独自の生態系を形成しています。特に、スカレシア植物はガラパゴス諸島の固有種で、その進化の過程を見る上でも重要です。

野生生物

サンタ・クルス島は豊富な生物多様性が特徴です。ウミイグアナやゾウガメ、さまざまな鳥類が生息しています。特に、サンタクルスゾウガメはこの地域のアイコン的存在であり、その保護活動が行われています。

また、ダーウィンフィンチなど、多様な鳥類が生息しており、観察者にとって魅力的な場所となっています。

サンタ・クルス島は、その自然環境や独自の生態系により訪れる人々に多くの発見と驚きを提供し続けています。

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