サンバーナーディーノ (カリフォルニア州)

サンバーナーディーノについて

サンバーナーディーノはアメリカ合衆国カリフォルニア州南部に位置し、サンバーナーディーノ郡の郡庁所在地です。ロサンゼルスの東方、砂漠地帯に広がるこの都市は、2020年の時点で約22万人の人口を抱えています。元々は工業都市として成長を遂げたこの地域ですが、ロサンゼルス大都市圏の拡大とともに、郊外の住宅地へと変貌を遂げました。

歴史の背景

サンバーナーディーノという名称は1810年5月20日に、フランシスコ会の宣教師フランシスコ・デュメッツ神父がローマ・カトリックの聖人、シエナの聖ベルナルディヌスにちなんで名付けたものです。スペイン語での「San Bernardino」が英語として転訛され、長い歴史を持つカリフォルニアの都市名の一つとなりました。19世紀の中頃にはモルモン教徒の活動拠点ともなり、1854年には一時正式な市としての地位を得ましたが、3年後にはその地位を失いました。その後、1886年に再度市としての地位を確立しました。

サンバーナーディーノの交通は、その成長に寄与する要素の一つとなっています。1880年代にはアッチソン・トピカ・アンド・サンタフェ鉄道が開通し、1926年には国道66号線が設けられました。国道66号線は有名な「ルート66」の一部であり、サンバーナーディーノにとっても重要な交通路です。1940年には、この国道沿いに全米初のマクドナルドが開店しました。さらに、メトロリンクが1991年に開通することでロサンゼルスとのアクセスが便利になりました。

事件と安全

サンバーナーディーノは、その発展の道のりにおいて幾つかの重大な事件にも見舞われています。1989年に発生した貨物列車の脱線事故では、4人の命が奪われる悲劇が起こりました。また、2015年には市内の障害者福祉施設での銃乱射事件が発生し、14人が死亡しました。これらの事件からも見て取れるように、サンバーナーディーノは治安においてさまざまな課題を抱えています。

地理と気候

地理的には、サンバーナーディーノはロサンゼルスのダウンタウンから約100キロメートルの距離にある乾燥した地域に位置しています。気候は砂漠気候に分類され、特に夏には日中の気温が華氏95度（摂氏35度）に達することもあります。降水量は少なく、特に4月から9月にかけては乾燥した日が続きます。夜間は、気温が下がって涼しさを感じることができます。

交通手段

サンバーナーディーノでは、州間高速道路I-10やI-15が幾つか通っており、ロサンゼルスとの結びつきが強いです。通勤鉄道であるメトロリンクの終点でもあり、サンバーナーディーノ線はロサンゼルスとを繋ぐ主要な路線です。また、アムトラックの長距離列車サウスウェスト・チーフ号も停車します。旅行者にとっても便利な交通手段が揃っています。

人口動態

サンバーナーディーノの人口は多様性に富んでいます。例えば、ヒスパニック系住民は全体の約48％を占めており、その他にもアフリカン・アメリカンやアジア系などさまざまな人々が共存しています。年齢構成も幅広く、特に18歳未満の子供が多く、若い世代が活躍する地域です。世帯の中には未婚・離婚・死別の女性が世帯主となるケースも多いですが、結婚している世帯も見られます。

このように、サンバーナーディーノには歴史的背景、文化、地理、人口動態など、さまざまな側面があり、その多様性が魅力的な都市を形成しています。

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