サンパウロ地下鉄

サンパウロ地下鉄

サンパウロ地下鉄（Metropolitano de São Paulo、略称 Metrô de São Paulo）は、ブラジルのサンパウロ市に位置する地下鉄網です。この地下鉄は1969年に建設が始まり、1974年にはブラジル国内初の地下鉄として開業しました。現在はサンパウロおよびその周辺地域で、運行中の地下鉄とモノレールを含む計7つの路線があります。

概要

サンパウロ地下鉄は、近郊鉄道CPTM（Companhia Paulista de Trens Metropolitanos）と連携して運営されており、通し番号が付された路線番号が利用されています。具体的には、現在5本の地下鉄路線と2本のモノレールが稼働しており、全体の総延長は260.8kmに達しています。今後、6つの新路線が計画されており、完成すれば地下鉄8路線、モノレール4路線の計12路線、延長は172.1kmとなる見込みです。将来的にはCPTMの路線と合わせて22路線、総延長521kmの鉄道網が整備される予定です。しかし、財源不足や政治的な混乱の影響で、工事が中断または遅延することも多いです。

車両の種類

サンパウロ地下鉄では、様々な種類の車両が運行されています。主な構造としては、全車両が6両編成で構成され、最高速度は仕組みによって異なります。

• - A型電車 (1972-1974年製造): 東急車輛の技術協力により製造されたもので、大部分が引退しています。
• - C型電車 (1982-1986年製造): コブラスマ製で、主に3号線で使用されました。
• - D型電車 (1982-1986年製造): マフェルサ製で1〜3号線で運行されていました。
• - E型電車 (1998-1999年製造): アルストムによって製造され、1号線での運行がメインです。
• - G型電車 (2008-2010年製造): アルストム製で、1・3号線で運行中です。
• - H型電車 (2008-2010年製造): CAF製の車両で3号線で運行されていました。
• - I型およびJ型電車 (2011-2018年製造): A型車両の改良版としてアルストム、シーメンスが製造しました。
• - K型、L型電車 (2011-2017年製造): C型およびD型の改良版で、主に1・2号線で運行されています。
• - F型およびP型電車 (2001-2014年製造): 各種製造元によって作られ、5号線で使用されています。さらに、現代ロテム製の車両も4号線で運行しています。

路線

サンパウロ地下鉄の直営路線は、主に1・2・3号線と15号線（モノレール）です。

• - 1号線: 1974年に開通し、全長20.2km、23駅があります。南北に走り、サンパウロの中心地を結んでいます。
• - 2号線: 1991年に開通し、全長14.7km、14駅を有します。主に地下を走り、都市間アクセスを改善しました。
• - 3号線: 1979年に開通した路線で、全長22kmと18駅が存在します。地上部を多く走り、CPTM11号線と連携しています。
• - 4号線: 2010年に開通し、全長11.5km。全自動運転システムを採用しており、10駅があります。
• - 5号線: 2002年に開通し、全長19.9km、17駅を結んでいます。
• - 6号線: 現在建設中で、自動運転が予定されており、2026年の完成を目指しています。
• - 15号線: モノレール路線で、現在運行中の区間は11.6km、10駅です。

サンパウロ地下鉄はその拡張計画により、今後も都市の交通網の重要な一翼を担うでしょう。その充実した運営と発展計画は、今後の都市成長に貢献することが期待されます。

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