サンライズ号 (高速バス)

サンライズ号：関西と熊本を結ぶ夜行高速バス

サンライズ号は、京都府・大阪府・兵庫県と熊本県を結ぶ夜行高速バスです。1988年に大阪 - 熊本間の路線として運行を開始し、その後、京都 - 熊本間の「京都号」や神戸 - 熊本間の「トワイライト号」と統合することで、現在の運行ルートが確立しました。この記事では、「京都号」についても触れながら、サンライズ号の歴史と詳細な情報をお伝えします。また、2012年から運行を開始した格安便「あそ☆くま号」についても併せて解説します。

運行会社

サンライズ号とあそ☆くま号は、以下の2社が共同で運行しています。

九州産交バス
担当営業所：高速営業所
近鉄バス
担当営業所：京都営業所

沿革

サンライズ号は、運行開始以来、路線の統廃合や経路変更を経て、現在に至ります。その主な沿革は以下の通りです。

1988年：近畿日本鉄道と九州産業交通の共同運行により「サンライズ号」が大阪 - 熊本間で運行を開始。
1990年：京阪バスと九州産交の共同運行で「京都号」が京都・枚方 - 熊本間で運行を開始。
2002年：「サンライズ号」と「京都号」が統合し、近鉄バス・九州産交の共同運行により、現在の京都・大阪 - 熊本線として新生「サンライズ号」が誕生。
2012年：「サンライズ号」の低価格版として「あそ☆くま号」が運行を開始。
2016年：近鉄バスが一時運行から撤退し、九州産交バスの単独運行となるが、2017年に近鉄バスが運行を再開。
2020年：新型コロナウイルスの影響により一時運休。その後、近鉄バスが単独運行で再開、後に九州産交も復帰。
2023年：九州産交バスが運行に復帰。

サンライズ号は、開業当初、関西と九州を結ぶ2番目の路線として、また熊本発着の本州向け夜行高速バスとしては初の路線でした。この路線を皮切りに、九州産交と近鉄バスは夜行高速バス路線を拡充していくことになります。

予約について

サンライズ号は予約制です。以前は近鉄バスと九州産交バスで予約システムが異なっていましたが、現在は発車オ〜ライネットに統一されています。また、じゃらんnetでも予約が可能です。

運行経路・停車箇所

サンライズ号の主な停車箇所は以下の通りです。近畿地区内のみ、または熊本県内のみの利用はできません。

京都駅八条口 - 京都南IC - (名神高速道路) - 豊中IC - (阪神高速道路) - あべの橋 - 近鉄なんば駅西口 - 大阪駅前 - (阪神高速道路) - 神戸三宮 - (阪神高速道路・神戸淡路鳴門自動車道・山陽自動車道・関門橋・九州自動車道) - 植木IC - 武蔵ヶ丘 - 熊本IC - (国道57号熊本東バイパス) - 松の本 - 熊本県庁前 - 熊本桜町バスターミナル - 熊本駅前 - 西部車庫

大阪駅前では、1号車のみ乗降扱いを行い、2号車以降の続行便は通過となります。神戸・大阪・京都行きは、熊本駅前1番のりば、桜町バスターミナル6番のりばから発車します。

使用車両

サンライズ号には、日野セレガ（2代目モデル）のハイデッカーまたはスーパーハイデッカーが使用されます。運行開始当初は、九州産交と近鉄バス共通の塗装を纏った車両が使用されていましたが、後に会社別塗装の車両に変更されました。2002年頃からは近鉄便の1号車に2階建て車両が使用されていましたが、2012年にハイデッカー車に代替されました。

車内設備

サンライズ号の車内には以下の設備があります。

3列独立シート
トイレ
毛布（コロナ収束までの間貸出休止中）・スリッパ
座席コンセント
仕切りカーテン
除菌装置（九州産交）・プラズマクラスターエアコン（近鉄）
Wi-Fi（無線LAN）
車内非常用（SOS）スイッチ
車間距離・車線逸脱警報装置

あそ☆くま号

あそ☆くま号は、サンライズ号の格安版として運行されている高速バスです。こちらも九州産交バスと近鉄バスの共同運行で、熊本 - 大阪・京都間を結んでいます。サンライズ号とは異なり、4列シートの車両が使用されており、運賃も低く設定されています。

運行経路・停車箇所

京都駅八条口 - 京都南IC - (名神高速道路) - 豊中IC - (阪神高速道路) - あべの橋 - 近鉄なんば駅西口 - 大阪駅前 - (阪神高速道路) - 中国池田IC - (中国自動車道・山陽自動車道・関門橋・九州自動車道) - 植木IC - 西合志 - 武蔵ヶ丘 - 益城IC - (県道36号熊本益城大津線) - 益城インター口 - 自衛隊前 - 熊本県庁前 - 桜町BT - 熊本駅前 - 西部車庫

使用車両・車内設備

あそ☆くま号には、以下の車両が使用されています。

九州産交：三菱ふそう・エアロエース（くまモンのラッピング入り）
近鉄：日野・セレガ

車内には以下の設備があります。

4列シート
トイレ
座席コンセント
Wi-Fi（無線LAN）

京都号（廃止）

京都号は、1990年に九州産業交通と京阪バスが共同運行を開始した路線です。当初はそこそこの利用率を誇っていましたが、次第に利用者が減少し、1999年に京阪バスが運行から撤退。その後、2002年にサンライズ号と統合されました。

運行経路

京都駅八条口 - 京阪枚方市駅 - 植木IC - 武蔵ヶ丘 - 松の本 - 熊本県庁前 - 熊本交通センター

競合他社など

熊本 - 関西間には、航空便や新幹線も競合しています。また、かつてはロイヤルバスが運行する「ロイヤルエクスプレス」も競合していましたが、現在は運行を休止しています。

関連項目

なは (列車) - かつて当高速バスと競合した特別急行列車
トワイライト神戸号 - 尼崎・神戸 - 熊本・鹿児島間を結んでいた夜行高速路線

外部リンク

九州産交バス サンライズ号 専用ウェブサイト
九州産交バス あそ☆くま号 専用ウェブサイト
徹底比較 サンライズ号 & あそ☆くま号 ＜九州産交バス＞
近鉄バス 熊本線（あそ☆くま号）案内

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