ザバイカル戦線

ザバイカル戦線

ザバイカル戦線（ロシア語: Забайка́льский фро́нт）は、第二次世界大戦においてソビエト連邦に設立された軍事部隊で、バイカル湖の東側地域を拠点としました。この方面軍は1941年9月15日に、当時のザバイカル軍管区（第17軍および第36軍）を基にして組織されました。その後、1942年8月1日付けで第12航空軍が編成されるなど、戦力を倍増させていきました。

機能と戦力

独ソ戦の真っ只中、ザバイカル戦線は戦略的な後方基地として機能し、合計で16個の師団と2個の旅団を前線に投入しました。これには、11個の狙撃師団、1個の騎兵師団、3個の戦車師団、1個の自動車化狙撃師団が含まれ、兵員数は約30万人に達しました。また、2千門以上の火砲と1,400両を超える戦車が戦場に投入されました。

1945年には、第39軍が6月20日に、続いて第53軍と第6親衛戦車軍がそれぞれ7月1日と7月5日に編成されました。これらの部隊は、日本との戦争を終結するための作戦に従事しました。

戦略満洲作戦

1945年8月、ザバイカル戦線は戦略満洲作戦に参加し、興安総省（ヒンガン）や奉天市（ムクデン）方面で戦闘を展開しました。部隊は内蒙古の防衛線や張家口特別市の要塞を突破し、モンゴル人民革命軍と共に日本の関東軍を攻撃しました。これにより、大興安嶺を越えて進撃し、8月18日には赤峰、奉天市、新京特別市、チチハル市などの地域に進出しました。戦闘が終結した後は、日本軍の武装解除および降伏受け入れを行いました。

解散と後続

1945年9月10日に最高司令部スタフカの命令により、ザバイカル戦線は1945年10月9日付で解散しました。戦線の指揮機関と残存部隊はザバイカル・アムール軍管区に再編されました。モンゴルの部隊は再びモンゴル人民共和国軍に復帰しました。

編制と指揮

ザバイカル戦線は多くの軍隊からなる複雑な編制を持っていました。主な部隊は以下の通りです：

• - 第17軍
• - 第36軍 司令官: アレクサンドル・ルチンスキー
• - 第39軍 1945年6月20日編成
• - 第53軍 1945年7月1日編成
• - 第6親衛戦車軍司令官: アンドレイ・クラフチェンコ大将 1945年7月1日編成
• - 第12航空軍 1942年8月1日編成
• - 騎兵・機械化群 司令官: イッサ・プリーエフ 1945年7月5日編成

指揮官には、ミハイル・コワリョフ大将（1941年7月～1945年7月）、ロディオン・マリノフスキーソ連邦元帥（1945年7月～10月）がいました。また、参謀長にはエフィム・トロツェンコ中将（1941年9月～1945年7月）、その後マトヴェイ・ザハロフ上級大将（1945年7月～10月）が任命されました。

このように、ザバイカル戦線は大東亜戦争におけるソ連の主要な軍事行動の一環として重要な役割を果たしました。

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