シティ・オブ・ニューオーリンズ

シティ・オブ・ニューオーリンズ

シティ・オブ・ニューオーリンズは、アメリカ合衆国イリノイ州シカゴとルイジアナ州ニューオーリンズを結ぶ、歴史ある旅客列車です。かつてはイリノイ・セントラル[[鉄道]]が運行していましたが、現在はアムトラックによって運行されています。この列車は、南北を結ぶ重要な交通手段として、アメリカの鉄道史にその名を刻んでいます。

概要

この列車は、シカゴとニューオーリンズを結ぶ路線を、列車番号1と2を割り当てられて運行していました。かつて同区間では、全車寝台車の「パナマ・リミテッド」という夜行列車も運行されていました。この路線は、ニューオーリンズが中米への玄関口であったことから、20世紀前半には、特に黒人の方々の主要な移動手段としても重要な役割を果たしていました。

1971年に全米鉄道旅客輸送公社、アムトラックが発足すると、シティ・オブ・ニューオーリンズの運行は同社に引き継がれました。現在では週3往復の夜行長距離列車として運行されています。

歴史

1947年：シティ・オブ・ニューオーリンズの運行が開始されました。
1971年5月：アムトラックの発足に伴い、同社が運行を引き継ぎました。
1971年7月10日：イリノイ州セイレムで、ニューオーリンズ行きの列車が脱線事故を起こし、機関車4両と客車15両すべてが脱線、11名が亡くなるという痛ましい事故が発生しました。
1971年11月14日：始発駅と終着駅で接続する列車がないという理由から、昼行列車から夜行列車に変更されました。同時に、列車名は以前同区間を運行していた夜行列車の名前であった「パナマ・リミテッド」に変更されました。
1981年2月：夜行列車としての運行を継続したまま、列車名が再び「シティ・オブ・ニューオーリンズ」に戻されました。
1994年3月3日：従来の平屋の車両から、スーパーライナーが導入されました。これにより、食堂車の営業も、それまでの簡素なアムフリートの軽食堂車から、本格的なメニューを提供するスタイルに戻りました。
1999年3月15日：イリノイ州バーボネイの踏切で、ニューオーリンズ行きの列車がセミトレーラーと衝突する事故が発生し、機関車2両と客車14両中11両が脱線、11名が亡くなるという惨事となりました。
2005年8月下旬：ハリケーン・カトリーナの接近とその甚大な被害により、メンフィス～ニューオーリンズ間の運転が休止されました。その後、10月8日に全区間で運転を再開しました。
2019年10月1日：食堂車の営業が簡易化され、食事サービスはラウンジカーで行われるようになりました。
2020年現在：週3往復の運行が継続されています。

1948年9月10日の編成

以下は、ニューオーリンズ発シカゴ行き、メンフィス到着時の編成です。

荷物車
手荷物・郵便車
座席車
座席車
座席車
寝台車（10区画2人部屋、6区画1人部屋）
寝台車（10区画2人部屋、6区画1人部屋）
寝台車（10区画2人部屋、6区画1人部屋）
寝台車（10区画2人部屋、6区画1人部屋）
食堂車
展望車付き寝台車（6区画2人部屋、ラウンジ付き）

参考文献

Mike Schafer, Joe Welsh. Classic American Streamliners. Motorbooks International, 1997. ISBN 0-7603-0377-0
Robert J, Wayner. Passenger Train Consists 1923-1973. Wayner Publications

外部リンク

Illinois Central Historical Society (英語)

もう一度検索