シティーケーブル周南

株式会社シティーケーブル周南について

株式会社シティーケーブル周南（シティーケーブルしゅうなん、CITY-CABLE SHUNAN Corporation）は、山口県周南市を中心にケーブルテレビサービスを展開している企業です。周南市が出資する第三セクターとして、地域の特性に応じたコミュニケーション環境の充実化を目指しています。略称はCCSで、多様なサービスを提供することで地域住民の生活向上に寄与しています。

サービスエリア

主に山口県周南市（徳山、新南陽、鹿野地区）をサービスエリアとし、地域密着型のサービスを展開しています。このエリアは、山口県の瀬戸内海沿岸に位置し、広島や福岡からの電波受信が難しいため、地域のニーズに応じた通信サービスが求められています。

開局の経緯

シティーケーブル周南の開局には背景があります。当初、徳山や新南陽の地域では、ビルの高層化や1975年に開通した山陽新幹線の高架が影響を及ぼし、テレビの受信環境が悪化しました。これにより、小規模な共同受信施設が設置されることになりました。その後、1985年に周南ケーブルサービス、1989年にはメディアリンクという2つの企業が多チャンネル放送を開始しましたが、区域外再放送に必要な地元民放の許可を得ずにサービスを展開したため、問題が生じました。

状況を憂慮した市議会や郵政省が介入を試みましたが、解決には至らず、最終的には地元の財界と民放が中心となり、1996年7月にシティーケーブル周南が設立されました。開局当初は加入者数の伸びに苦しみましたが、長期にわたる移行費用の無料化や正常化交渉を経て、1999年に周南ケーブルサービスの全加入世帯を吸収することで、事業の基盤を強化しました。

サービスの拡充と技術革新

2003年、周南市の誕生に伴い、地域サービスエリアの拡大が図られました。旧徳山市や新南陽市、鹿野町の統合により、サービスの栄えある歴史が続く中、特にFTTH（Fiber To The Home）方式に注力し、全国初の整備を実施しました。また、2005年には人間魚雷「回天」の基地で知られる大津島に自社所有の海底ケーブルを敷設し、離島への通信網の整備を進めています。

メディアリンクとの競争も続いており、両社はそれぞれ独自のサービスを展開し合っています。メディアリンクは低価格の提供を続け、2003年には新たな電気通信役務利用法の制度のもと、設備を新設し、画期的な「STBレス」システムの導入を果たしました。このように、地域内には2社のケーブルテレビ局が共存し、競争が活発に行われています。

主な提供サービス

シティーケーブル周南では、様々な放送チャンネルを提供しています。地上波の系列別再送信を行い、視聴者に多くの選択肢を提供します。デジタル放送はJC-HITSを使用し、幅広い情報を届けています。加えて、電話サービスとしてケーブルプラス電話をKDDIと提携し、固定電話サービスを提供しています。

信息カメラと地域貢献

特筆すべきは、情報カメラを利用した地域の景色の放送です。望海台団地や鹿野上に設置されたカメラからは、その地域の美しい風景をリアルタイムで映し出し、地域の魅力を発信しています。これにより、視聴者に地元の情報を提供するだけでなく、地域活性化にも寄与しています。

まとめ

株式会社シティーケーブル周南は、地域社会に密着した通信サービスを展開する企業であり、今後も地域発展に貢献する放送局として様々な取り組みを進めていくことでしょう。

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