シノブフーズ

シノブフーズ株式会社について

シノブフーズ株式会社（Shinobu Foods Products Co., Ltd.）は、大阪府大阪市西淀川区に本社を構える食品加工会社です。同社は主に、スーパーマーケットやコンビニエンスストア向けに、弁当、おにぎり、サンドイッチ、寿司、惣菜などを製造・販売しています。特に、ファミリーマート向けの製品が売上の大部分を占めており、その関係性の深さが伺えます。コーポレートメッセージとして「おいしさと楽しさ」を掲げ、食を通じて人々に喜びを提供することを目指しています。

歴史

シノブフーズの歴史は、創業者である堀地美泉（よしみ）が始めた寿司の製造販売業「堀地商店」に端を発します。その後、1971年5月に株式会社志乃ぶ寿司として法人化しました。社名は、創業者の二女「忍（しのぶ）」の名前に由来しています。

1979年7月には、画期的な商品である「引っ張るだけのおにぎりQ」を発売。これは、パックの先端をちぎってフィルムを引っ張り出すことで、海苔とおにぎりを分離させるという、当時としては斬新なアイデアでした。この商品は現在でも生産され続けているロングセラーですが、包装形態は1998年に他社と同じセンターカット方式に変更されています。

1986年1月には、現在の社名であるシノブフーズ株式会社に変更。1987年4月には、大阪証券取引所2部に上場を果たし、1994年4月には、ビッグフーズ株式会社と対等合併（シノブフーズが存続会社）し、更なる事業拡大を進めています。その後、2013年7月には、東京証券取引所2部にも上場しました。

事業所

シノブフーズは、本社を大阪府大阪市に置き、その他にも全国各地に事業所を展開しています。主な事業所は以下の通りです。

本社: 大阪府大阪市西淀川区竹島2丁目3番18号
東京事業所: 東京都大田区蒲田5丁目42番6号蒲田ハイツ201号
大阪工場: 大阪府大阪市西淀川区福町1丁目9番16号
関西工場: 大阪府大阪市西淀川区御幣島6丁目14番36号
千葉工場: 千葉県八千代市上高野1734番1
名古屋工場: 愛知県弥富市四郎兵衛1丁目128番地
京滋工場: 滋賀県栗東市六地蔵1163
岡山工場: 岡山県総社市中原字巽原88番の2
広島工場: 広島県尾道市美ノ郷町本郷20001番地65
四国工場: 香川県観音寺市柞田町字干拓丁93番7号

主な商品

シノブフーズは、様々な食品を製造・販売しています。代表的な商品は以下の通りです。

おにぎりQ: 同社のロングセラー商品で、特徴的な包装が人気です。
手巻寿司: 多種多様な具材を使った手巻寿司を提供しています。
味飯おにぎり: 様々な味付けのおにぎりを提供しています。
ふんわりおむすび: ふっくらとした食感が特徴のおむすびです。
真菜ごころ: 弁当商品のブランド名です。
エピ・ムー: サンドウィッチなどの惣菜パンのブランドです。

その他にも、イオン、イズミヤ、阪急オアシス、ドン・キホーテといった大手チェーンストア向けの商品も製造しています。

CM展開

シノブフーズは、過去に多くのテレビCMを放映していました。特に、1980年代には「おにぎりQ」のCMが話題となり、♪電子レンジで、チーン…というフレーズは多くの人に親しまれました。このCMには、当時関西を拠点に活動していた東ちづるが出演していました。

その他にも、ラッシャー板前、秋吉久美子、渡辺徹など、著名なタレントを起用したCMも展開。上岡龍太郎が出演した「巻き上手」のCMや、プリティ長嶋と共演した「スナックパック」のCMなど、多彩なCMが放送されていました。

また、毎日放送で放送されていた『ダウンタウンのゆーたもん勝ち』や、朝日放送制作のドラマのスポンサーを務めていた時期もあり、関西圏を中心に広く知られていました。関東地区では、1980年代末期に千葉テレビ放送でCMが放送されていました。

不祥事

過去には、商品の不適切な表示や食品汚染による不祥事も発生しています。

2005年10月には、実際にはブレンド米を使用していたにもかかわらず、「コシヒカリを使用」と表記したおにぎりを販売していたことが判明しました。
2008年2月には、三笠フーズ事件の影響を受け、有機リン系殺虫剤「メタミドホス」に汚染された中国産のもち米を原料とした赤飯のおにぎりなどを販売しました。これにより、愛知、岐阜、三重、静岡など8県のコンビニエンスストアやスーパーマーケットで、対象商品が回収される事態となりました。

これらの不祥事を踏まえ、シノブフーズはより一層の品質管理体制の強化に取り組んでいます。

外部リンク

* 公式ウェブサイト

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