シャターブディー急行

シャターブディー急行とは

シャターブディー急行（Shatabdi Express）は、インド国鉄が運行する高速都市間列車です。この列車は、インドの主要都市間を比較的短時間で結ぶことを目的としており、特にビジネスや観光客に人気があります。シャターブディーはヒンディー語で「一世紀」を意味し、運行開始がインド初代首相ジャワハルラール・ネルーの生誕100周年にあたることに由来します。

シャターブディー急行の特徴

高速運転: 主要都市間を高速で結び、平均速度は55km/h以上です。
優遇措置: ダイヤが乱れた際にも他の列車より優先的に運行されることがあります。
高運賃: 一般的な急行列車よりも運賃が高く設定されています。
座席車のみ: 原則として、寝台車は連結されておらず、全席が座席指定です。
日帰り運行: 主要都市を早朝に出発し、夕方から深夜にかけて戻るダイヤが組まれています。

シャターブディー急行と日本の特急列車

シャターブディー急行は、その運行形態や特徴から、日本の新幹線開通前の東海道本線を走っていた特急「こだま」に類似している点が多いです。どちらも座席車のみで構成され、日帰り可能な都市間輸送を担っていた点が共通しています。そのため、シャターブディー急行は「シャタブディ特急」と訳されることもあります。

姉妹列車：ジャンシャターブディー急行

ジャンシャターブディー急行（Jan-Shatabdi Express）は、シャターブディー急行の姉妹列車として登場しました。「ジャン」はヒンディー語で「大衆の」を意味し、より多くの人が利用しやすいように、非冷房車を連結し、運賃を低く設定しています。運行路線も拡大しており、幅広い層が利用できるようになりました。

歴史

1988年11月、シャターブディー急行は運行を開始しました。以来、インドの主要都市を結ぶ重要な高速鉄道網として成長しました。

使用車両

シャターブディー急行は、基本的に機関車牽引の客車列車として運行されています。客車は全席冷房付きの座席車で構成されていますが、ジャンシャターブディー急行には非冷房車も連結されています。また、列車には荷物車や電源車、緩急車が連結されており、以前はパントリー車も連結されていましたが、現在は減少傾向にあります。

タージ急行

デリー・アーグラ間を走るシャターブディー急行は、「タージ急行」と呼ばれ、観光客向けに内装やサービスが特に豪華になっています。

スーパーファストについて

シャターブディー急行は、インド国鉄の分類でスーパーファスト級に位置付けられています。スーパーファストとは、平均速度が55km/h以上の急行列車のことで、停車駅が少なく、運賃が割高に設定されています。スーパーファストに分類される列車には、他にラージダーニー急行やヴァンデ・バーラト急行などがあります。

ラージダーニー急行

ラージダーニー急行は、首都デリーと各州の州都を結ぶ長距離寝台列車で、全車冷房付きです。シャターブディー急行とは異なり、寝台車のみで構成されています。

ヴァンデ・バーラト急行

ヴァンデ・バーラト急行は、シャターブディー急行の後継として登場した電車型の特急列車で、全席冷房付きです。シャターブディー急行と同様に、都市間を日帰り可能なダイヤで運行されています。

まとめ

シャターブディー急行は、インドの都市間輸送において重要な役割を担っており、その快適性や利便性から多くの利用者に支持されています。姉妹列車であるジャンシャターブディー急行も含め、インドの鉄道網において今後も重要な役割を果たすことが期待されます。

外部リンク

インド鉄道ファンクラブ（英語）
シャターブディー急行の画像
150km/h走行時の車窓映像
シャターブディー急行の詳細（英語）
ジャン・シャターブディー急行の詳細（英語）

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