ラージダーニー急行
ラージダーニー急行(Rajdhani Express)は、
インド国鉄が運行する特別な
急行列車です。その名前は
ヒンディー語で「
首都」を意味し、
インドの
首都ニューデリーと
国内の主要都市を結ぶ役割を担っています。この列車は、
インド国内で一般の乗客が利用できる列車としては最高級クラスに位置づけられ、その運賃も高めに設定されています。本記事では、従来のラージダーニー急行に加え、最新のテジャス型
客車を使用するテジャスラージダーニー急行についても解説します。
概要
ラージダーニー急行は、
1969年にデリーと
コルカタを結ぶ列車として運行を開始しました。デリー側の主要ターミナル駅はニューデリー駅ですが、ハズラト・ニザームッディーン駅やアナンドビハール駅を発着する列車も存在します。特にアナンドビハール駅は、2021年から新型テジャス型寝台
客車を使用した列車が発着するようになり、デリー側の重要なターミナル駅の一つとなっています。
この列車の平均速度は55km/h以上で、
インド国鉄の分類では「スーパーファスト」に分類されます。このため、運賃には加算料金が適用されます。
列車番号は5桁で、12000番台、22000番台、または20000番台が割り当てられています。かつては4桁の2000番台でした。また、COVID-19の流行時には、「Rajdhani Special」として臨時列車扱いでの運行も行われました。
使用車両とサービス
ラージダーニー急行は、
機関車に牽引される
客車列車として運行されています。主要路線では電化が進み、WAP7形電気
機関車などの牽引が増えていますが、一部区間では
ディーゼル機関車が使われています。編成は通常20両程度で、先頭の
機関車にはヘッドマークなどはなく、列車名や番号は
客車側面に表示されます。
運行距離は1500kmから3000kmにも及ぶ長距離列車であり、夜行
寝台列車として利用されることが一般的です。
客車は全車冷房完備の寝台車で、一等寝台(個室)、二等寝台、三等寝台の3クラスがあります。各クラスとも、2人から6人での利用を想定した設計で、1人用の個室はありません。
客車は全長24m、幅3.2mと大型で、
新幹線車両に匹敵します。塗装は赤色系で、一般的な
急行列車の青色系
客車とは区別されています。2000年代以降、従来のICF型
客車からLHB型
客車への置き換えが進んでいます。2020年代には自動ドアを装備したテジャス型
客車の導入も始まり、旧型
客車の置き換えが進行中です。テジャス型
客車は、黄色みを帯びたオレンジ色が特徴です。
食堂車は連結されていませんが、パントリーカーが連結されており、車内で温かい食事を摂ることができます。食事は運賃に含まれており、追加料金は不要です。乗車時にはウェルカムサービスとして飲み物と軽食が提供されるなど、
航空機を意識したサービスが提供されています。また、
電源車や
荷物車、緩急車も連結されています。
運行路線
ラージダーニー急行は、
インドの主要都市を結ぶ多くの路線で運行されています。新型のテジャス型
客車を使用するテジャスラージダーニー急行も含まれます。
(路線については、具体的な一覧が無いため省略)
スーパーファストについて
ラージダーニー急行は、
インド国鉄における「スーパーファスト」列車の一種です。スーパーファストとは、全区間の平均速度が55km/h以上の
急行列車を指し、停車駅が少なく、運賃が通常の
急行列車よりも高めに設定されています。
列車番号は12000番台、22000番台、または20000番台が割り当てられています。
他のスーパーファスト列車
ラージダーニー急行以外にも、
インドには多くのスーパーファスト列車が存在します。代表的なものとしては、以下の列車が挙げられます。
シャターブディー急行 (Shatabdi Express):
主に都市間を結ぶ短距離高速列車で、全車座席指定の冷房車で運転されます。1988年に運転を開始し、初代首相ジャワハルラール・ネルーの生誕100周年を記念して命名されました。2002年からは、非冷房車を連結した姉妹列車ジャン・シャターブディー急行も登場しています。
ガリブ・ラス急行 (Garib Rath Express):
冷房付きの寝台車を使用する夜行列車ですが、寝台のサイズを縮小することで定員を増やし、運賃を抑えています。寝台車は緑色の車体に黄色の太帯が入った専用の車両です。
ドゥロント急行 (Duronto Express):
長距離寝台列車で、迷彩柄のような特徴的な塗装の客車が使用されています。デリー、コルカタ、ムンバイなどの主要都市を結びます。
フムサファール急行 (Humsafar Express):
快適性を向上させた改良型LHB
客車で構成されており、
車内案内表示装置や読書灯などが設置されています。水色の外装で、冷房付き三段寝台車と非冷房三段寝台車の2種類があります。
まとめ
ラージダーニー急行は、
インドの鉄道を代表する列車であり、その快適性とサービスは
国内外から高い評価を受けています。旅行の際には、ぜひ利用を検討してみてください。
外部リンク
インド鉄道ファンクラブ(英語)
ラージダーニー急行の写真
ラージダーニー急行の130km/h走行映像
ラージダーニー急行の低速走行映像
* ラージダーニー急行の時刻表(英語)