シャルル10世 (フランス王)

シャルル10世の人生と治世

シャルル10世（1757年〜1836年）は、復古王政のブルボン朝の最後のフランス国王です。彼は1824年9月16日に即位し、1830年8月2日に王位を追われました。彼の治世は、フランス革命の影響や政治的混乱、激しい社会変動の時代でした。

幼少期から若年期

シャルル10世はフランス王太子ルイ・フェルディナンとその妻、マリー＝ジョゼフ・ド・サクスの第四子として生まれました。1773年に彼はサルデーニャ国王の娘マリー・テレーズと結婚し、二男二女をもうけました。妻との結婚後、彼は多額の借金を抱えることになりますが、その負担は国に肩代わりさせました。

フランス革命と亡命

フランス革命が勃発すると、シャルルは他の王族たちとともにロンドンに逃れ、反革命活動を指導しました。彼はオーストリアやプロイセンを訪れ、王党派の支持を集める重要な役割を果たしましたが、次第に復古王政における反動的政策を強化しました。この動きは、最終的に1830年の七月革命へとつながる道筋を作っていきます。

王位と反動政治

1824年、彼は兄ルイ18世の死を受けて王位に就きました。即位直後の彼は民衆に謙虚な姿勢を見せましたが、すぐに華やかな儀式や反動的政策を導入しました。特に亡命貴族に対する補償法を制定し、国民衛兵を解散させるなどの厳しい措置をとりました。

これらの行動は彼の人気を低下させ、国民の不満を高める要因となります。1828年には政府が親自由主義的な政策を導入しましたが、シャルルはこれを受け入れず、より強硬な策略を掲げるジュール・ド・ポリニャックを首相に任命しました。

七月革命と亡命

1830年、シャルル10世は議会を解散し、非常に不評を買う七月勅令を発布しました。この勅令により激しい暴動が引き起こされ、彼は次第に劣勢に追い込まれていきます。革命の最中、彼は王位を息子に譲り、最終的にはイギリスに逃れました。

晩年と死

亡命後、シャルル10世はヨーロッパ各地を転々とし、1836年にイタリアのゲルツで亡くなりました。彼はフランス国内に埋葬されていない王として知られ、その遺体はスロヴェニアのノヴァ・ゴリツィアに埋葬されました。フランスの歴史団体らは彼の遺骨を母国に戻すように運動していますが、地元では既に彼が歴史の一部であるとの反発があります。

家族

シャルル10世はマリー・テレーズとの間に4人の子供をもうけました。彼の2人の息子、ルイ・アントワーヌとシャルル・フェルディナンはそれぞれアルングレーム公爵とベリー公爵に成長し、その血筋はフランス王族の歴史に名を刻みました。

シャルル10世の人生は、フランスの政治史の中で重要な位置を占めるものであり、彼の治世を通じての動乱は、フランス革命以降の王政のあり方に対する重要な教訓を提供しています。

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