シャレイア語

シャレイア語について

シャレイア語（qilxaléh）は、日本の技術者Ziphil Shaleirasによって創造された、芸術を目的とした人工言語です。2012年にその開発が始まり、2018年に出版された『入門 シャレイア語』を通じて文法が確立しました。著者Ziphilは、自身の自己表現の一つとしてこの言語の整備を行い続けており、2023年現在でも新たな単語や文法の設定が行われています。

開発の背景

2012年1月23日、Ziphilは趣味でRPGを開発している際、他の人工言語に触発され、そこで使用するための架空の言語を作成することを決意しました。しかし、2014年に大学に進学した後、Ziphilは架空の世界よりも、現実の中でこの言語を用いた自己表現の重要性に気づきました。それ以降は自己表現を重視し、文法もシンプルかつ単語は厳密に定義されるスタイルに変更されました。

言語名の「qilxaléh」は、シャレイア語を意味する合成語で、要素として「qil（語）」と「xaléh（シャレイア）」が含まれています。Ziphilは、この名称がシャレイア語が話される架空の国の名称に由来することを明言しています。

日本言語学オリンピックでの採用

2020年12月に行われた日本言語学オリンピック（JOL）では、初めて架空言語であるシャレイア語が出題されました。この試験は個人作成の言語に対する前例のない試みとされています。試験内容は、シャレイア語の翻訳と作文能力を測るもので、受験者には特定の文法的示唆が与えられました。この件について、2022年11月にはQuizKnockが関連動画をYouTubeに投稿し、Ziphil自身もその動画に登場しています。

公式サイトとその他の活動

シャレイア語に関連する全ての活動は、公式サイト「Avendia」にて記録されています。また、ZiphilはYouTube Liveを通じて言語の制作過程を公開しており、2023年1月にはシャレイア語の3000番目の単語「kosseklac（映画館）」を新たに造語しました。

さらに、Ziphilは辞書ソフト「ZpDIC Online」を開発し、シャレイア語の単語を効率的に管理しています。このソフトは他の人工言語の作成者に向けても公開されており、2023年時点で400人以上のユーザーが利用しています。

発音と文法

シャレイア語では、特定の母音が強調される傾向があり、アクセントのある音節は特に長く発音されます。また、母音や子音の発音には話者の自由度があり、異なる発音が許可されています。具体的には、/θ/や/ð/といった発音をそれぞれ異なる音に置き換えることができます。

文法に関しては、いくつかの基本原則が存在します。節は必ず動詞から始まり、修飾語は名詞の後に置かれること、名詞の格は前置詞で示されることが基本となります。例えば、「私は赤いペンを持っている」という文は、シャレイア語で「kûtat a tel e dev azaf」と表現され、その発音は「クータタ テーレ デーヴァ ザーフ」となります。

以上のように、シャレイア語はその独自性や芸術的価値を持った人工言語であり、今後の展開が非常に楽しみです。

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