シャード (潜水艦)

USS Shad (SS-235)

USS Shad (SS-235) はアメリカ海軍に属する潜水艦で、ガトー級に分類される。この艦の名前は、大西洋および地中海に生息する魚の一種であるアロサに由来し、同じ名前を持つ艦は二隻目の存在となる。

艦歴

「シャード」の建造は1941年10月24日にメイン州キタリーのポーツマス海軍造船所で始まった。1942年4月15日に進水し、艦長エドガー・J・マクレガー3世少佐の指揮のもと、1942年6月12日に正式に就役した。その後、ニューイングランド沖で調整を終えたのち、進攻を続ける大西洋方面の戦闘に投入されることとなった。

大西洋での初期哨戒（1942年10月 - 1943年7月）

1942年10月19日、「シャード」は初めての哨戒でモロッコ沿岸へ向かい、トーチ作戦に備えて上陸地点の偵察を実施した。この哨戒中は敵艦船との接触は無かったが、1942年11月23日に作業を終えてコーンウォールのファルマスに戻る。

12月20日からの2回目の哨戒では、ビスケー湾およびスペイン沿岸へ向かう。この哨戒中に、ドイツ掃海艇と標的を浮上砲戦で撃沈し、その後も交易の襲撃を試みていくつかの魚雷攻撃を実施した。

続く3回目の哨戒では、ドイツ駆逐艦による厳重な護衛の下、イタリアの封鎖突破船の攻撃に成功し、艦長はイギリスの殊勲十字章を授与されたが、実際には攻撃の成果について誤解も生じていた。4回目の哨戒ではノルウェー海域に向かうが、敵艦に遭遇することはなかった。最終的に1943年7月にニューロンドンへ帰投し、その後、太平洋戦線へ転属された。

第6の哨戒（1943年9月 - 11月）

1943年9月に「シャード」は東シナ海および黄海方面への第6回目の哨戒を開始。この哨戒中、ウルフパックとしての戦闘行動が行われ、仲間の潜水艦との連携を強化しつつ、さまざまな艦艇を攻撃した。特に10月22日には特定の輸送隊を見つけ、攻撃を試みたが、敵艦艇の反撃に遭い、回避行動を強いられる結果となった。

さらなる哨戒（1944年8月 - 10月）

1944年に入ると、「シャード」は第7回目の哨戒を行い日本近海で活動を続けた。この期間中、いくつかの攻撃を行い、輸送船団の撃沈を試みたが、依然として敵の護衛艦の反撃が厳しかった。勝利を収めることもあったが、最終的には多くの攻撃が阻止された。

その後、さらに複数の哨戒を重ねつつ、戦局の変化に対応しながら活動を続けた。特に1945年には、戦争の終結直前までに多くの敵艦を攻撃する機会を持ち、その任務を果たしていく。

戦後の運命

「シャード」は戦後も一定の任務を果たし、最終的には予備役としての任務に就いた。1960年春に除籍された後、スクラップとして売却されることとなる。彼女は第二次世界大戦の功績により、6つの従軍星章を授与されたことが記録されている。彼女の歴史は、アメリカ海軍の潜水艦の栄光を象徴するものであり、多くの艦士たちの勇敢さと実戦経験を物語っている。

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