ショーン・ウォルトマン

ショーン・ウォルトマン：プロレス界のレジェンド

ショーン・ウォルトマンは、1972年7月13日、アメリカ合衆国ミネソタ州ミネアポリスに生まれました。プロレスラーとして、X-Pac、1-2-3キッド、シックスなど、複数のリングネームを使い分け、世界中のプロレスファンを魅了しました。

華麗なるキャリアの始まり

ウォルトマンは、ボリス・マレンコのマレンコ道場でトレーニングを受け、1990年にプロレスラーとしてデビュー。当初は「ライトニング・キッド」として活躍し、地元ミネソタのPWAではジェリー・リンとの激しい抗争を繰り広げました。その後、1991年にはユニバーサル・プロレスリングで初来日を果たし、メキシコのルチャリブレをベースにした独特のスタイルで注目を集めました。トップロープからのダイビング・ニールキックは、彼の代名詞的な技となりました。

WWF、そしてWCWでの活躍

1993年、ウォルトマンはWWF（後のWWE）に入団。「1-2-3キッド」として活躍しますが、当初はジョバーとしての役割が中心でした。しかし、その後WCWに移籍すると、nWo（ニュー・ワールド・オーダー）に加入。リングネームを「シックス」に変更し、軽量級戦線で活躍しました。負傷による欠場や解雇を経験しながらも、1998年にはWWFに復帰。リングネームを「X-Pac」に変更し、トリプルH率いる第2次DX（ディー・ジェネレーションX）に加入しました。

DXにおけるウォルトマンは、トリプルHの脱退後は事実上のリーダーとしてチームを牽引しました。ケインとのタッグチーム結成、そしてトーリを巡る愛憎劇など、数々のドラマを演じ、観客を熱狂させました。しかし、その後も負傷による長期欠場やユニット解散などを経験。2002年にはWWFで再結成されたnWoに加入しましたが、ブックを拒否したため解雇されました。WWFライトヘビー級王座は、WCWの買収に伴い消滅することとなりました。

TNA、そしてインディー団体への転戦

権利上の問題からリングネームを「シックス・パック」に変更し、TNA（トータル・ノンストップ・アクション）と契約したウォルトマン。しかし、ライターのビンス・ルッソとの対立により退団。その後は「パック」や「X」などのリングネームで、インディー団体を転戦しました。プライベートでは、元チャイナことジョニー・ローラーとの婚約期間中、新日本プロレスに登場するなど、多様な活動を行いました。

2004年にルッソがTNAを退団すると、ウォルトマンは2005年にTNAに復帰。その後、AAA、NWA、Chikara、JCWなどの団体で活躍しました。2012年にはRAW1000回記念放送に登場し、往年のDXメンバーと共に会場を沸かせました。

殿堂入りと現在

2019年にはD-ジェネレーションXとして、2020年にはnWoとして、WWE殿堂入りを果たしました。ショーン・マイケルズ、トリプルH、スコット・ホール、ケビン・ナッシュとは、長年にわたる親友関係を築いています。トリプルHがWWEタレント開発部門の統括に就任した後は、人材発掘のためインディー団体を周り、後進の育成にも貢献しています。

得意技

ウォルトマンは、数々の得意技を持っていました。WWF復帰後は「シックスファクター」をフィニッシャーとして使用。これは、前方から相手の頭を掴み、開脚で着地しながら相手をマットに叩きつける技です。WWF時代は「Xファクター」と呼ばれていました。他に「シックスキック（スーパーキック、WWF時代は1-2-3キック）」「バズ・キラー（クロスフェイス・チキンウィング）」「ブロンコバスター」「スピニング・ヒールキック」「トルネードDDT」「ダイビング・レッグドロップ」など、多様な技を駆使し、観客を魅了しました。

獲得タイトル

ウォルトマンは、WWF/WWE、WCW、TNA、NWAなど、数々の団体でタイトルを獲得しました。主なタイトルは以下の通りです。

WWF/WWEクルーザー級王座
WWFヨーロピアン王座
WWFライトヘビー級王座
WWE世界タッグ王座
WWE殿堂
WCWクルーザー級王座
TNA Xディヴィジョン王座
NWAヘリテイジ王座
* その他多数

ショーン・ウォルトマンは、プロレス界に多大な貢献をしたレジェンドレスラーの一人と言えるでしょう。彼の活躍は、これからも語り継がれていくことでしょう。

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