シンドバッド虎の目大冒険

『シンドバッド虎の目大冒険』

『シンドバッド虎の目大冒険』（英語：Sinbad and the Eye of the Tiger）は、1977年にアメリカで公開された特撮映画です。本作は、レイ・ハリーハウゼンによるシンドバッドシリーズの最終章であり、彼のストップモーション・アニメーション技法を用いた作品としても重要な位置づけにあります。

概要

監督はサム・ワナメイカーで、シリーズでは最大の予算である800万ドルがかけられました。実写部分の撮影は1975年の6月から10月にかけて行われ、スペインやマルタ、古代ペトラのあるヨルダンで収録されました。ストップモーション・アニメーションに関しては、1975年10月から撮影が続けられ、最終的な完成は1977年3月を迎えました。

ストーリー

シンドバッドは、幾多の冒険を経て、久しぶりに故郷の港に帰ります。しかし、旧友のカシム王子が魔女ゼノビアの魔の手によってヒヒの姿にされてしまったことを知ります。ゼノビアは、カシムの息子ラフィを王位に就けようとして、王子を呪いにかけたのです。

シンドバッドは、王子の妹ファラー姫を救うため、再び航海の旅に出る決意をします。彼はカスガルの賢人メランシアスの助言を受け、呪いを解く方法が極北に位置するアリマスピの神殿にあることを知ります。しかし、カシム王子はヒヒの姿となりつつあり、人間の心を失いつつあるため、彼の救出には急ぎが求められます。時間が経つにつれ、呪いを解く手立ても失われてしまうのです。

そこで、シンドバッドはカシム王子、ファラー姫、賢者メランシアス、そしてその娘ディオーネを船に乗せ、極北の神殿に向けて出航することになります。しかし、魔女ゼノビアもまた、息子ラフィと共にシンドバッドたちの行く手を阻もうと、様々な魔法を用いて立ちはだかります。

スタッフ

• - 監督: サム・ワナメイカー
• - 脚本: ビヴァリー・クロス
• - 製作: チャールズ・H・シニア
• - 原案: ビヴァリー・クルス、レイ・ハリーハウゼン
• - 撮影: テッド・ムーア
• - ダイナメーション: レイ・ハリーハウゼン
• - 音楽: ロイ・バッド

キャスト

本作は、日本でもテレビで何度か放送され、多くのファンを魅了しました。1984年にTBSで放送された際には、寺田誠や上田敏也が出演し、1993年にはテレビ朝日でも放送され宮内幸平など多くの声優が声を担当しました。

本作の特撮技術やストーリーの魅力は、視覚的な楽しさだけでなく、深い人間ドラマをも描き出しています。シンドバッドの冒険がどのように展開され、彼がどのように困難を乗り越えていくのか、多くの人々に感動を与えました。

そのため、『シンドバッド虎の目大冒険』は、ストップモーションアニメーションのファンだけでなく、冒険映画の愛好者にも愛され続ける作品となっています。

もう一度検索