シーバス (バンクーバー)

シーバス（SeaBus）について

シーバスは、カナダのバンクーバー市とノースバンクーバー市を結ぶ水上バスです。このフェリーサービスは、バラード入り江を横断し、日常的に通勤や観光の利便性を提供しています。シーバスはコーストマウンテンバスによって運営されており、トランスリンクの公共交通機関の一部として重要な役割を果たしています。

運航情報

シーバスは午前6時ごろの始発から翌午前1時ごろの終発まで、毎日運航されています。通勤ラッシュの時間帯には10分ごと、それ以外の時間帯では15分ごとに運行されており、通常2〜3隻のフェリーが同時に出発します。乗船時間自体は約10分強ですが、乗り降りの時間を含めると最速で10〜12分程度で対岸に到着可能です。ただし、波や安全性の観点から、速度を制限して運航されています。

乗船する際には、自動改札を通過して回転式の金属バーを押し入場します。このバーは最大定員を数える機能があり、定員に達するとロックされます。自転車も積載可能であり、専用の扉から乗船することができます。乗客は2ゾーンの切符を購入するか、2ゾーンのバスパスを持っている必要があります。無賃乗船が発覚した場合には高額な罰金が科せられることもありますので注意が必要です。

元日においては、飲酒運転防止のため無料でシーバスを利用できるサービスが提供されています。

フェリーターミナル

バンクーバー側のフェリーターミナルは、バンクーバーコンベンションセンターやカナダプレイスの近くに位置しており、ウォーターフロント駅に隣接しています。この駅はスカイトレインやウェストコーストエクスプレスの終着駅でもあり、アクセスも良好です。埠頭前には、展望室や空中レストランを備えたハーバーセンターがあり、観光地としても知られています。

対しノースバンクーバー側のターミナルは、ロンズデール・キーと呼ばれる複合施設にあり、バスやシーバスを利用する観光客にとって便利な拠点となっています。

シーバスの設計と運用

シーバスは双胴型の船体で、アルミニウム製という当時としては珍しい材料が使用されています。ディーゼルエンジンは前後1機ずつ搭載されており、向きを変えずに運航することができる設計になっています。運航には通常4名のクルーが携わり、エンジンのチェックなどを行う機関士も常駐しています。

緊急時には他のシーバスが乗客を移すことが一般的ですが、万が一の場合には救命ボートも搭載され、各座席下には救命胴衣が用意されています。シーバスは、信頼性の高い公共交通機関として評価されており、長期間にわたって運行されてきました。

シーバスの歴史

シーバスの歴史は1900年にさかのぼり、最初のフェリーが運航されました。その後、様々なフェリーサービスの変更や改良を経て、現在のシーバスに至ります。2009年には新しいシーバス、Pacific Breezeが登場し、2014年には再び新しいOtter IIが加わることで、現在は3隻体制で運航されています。

シーバスは、信頼性、快適な環境、そして利便性を兼ね備えた重要な交通手段として、バンクーバーの公共交通機関の一翼を担い続けています。バンクーバーを訪れる際には、ぜひシーバスを利用してその美しい景色を楽しんでみてください。

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